Appleは米国時間2月25日、同社が出版社らと共謀して電子書籍価格を操作することで米国の独占禁止法に違反したとする、米連邦裁判所による2013年の判決に対し控訴した。
ニューヨーク州にある米連邦第2巡回区控訴裁判所に提出された控訴状には、米地方裁判所のDenise Cote判事による2013年7月の判決は、「現代の独占禁止法および方針からあまりにも逸脱」しており、確定が許されるとすれば「革新を抑制し、競争を鎮静させ、消費者に害を与えることになる」と記されている。
2012年4月、米司法省はAppleと米国の最大手書籍出版社6社のうち5社を相手取り、Amazonの電子書籍端末「Kindle」による市場の支配的な立場を崩すために共謀して電子書籍価格を操作したとして提訴した。出版社らは和解し、Appleのみが司法省と法廷で争うことになった。
審理の後、Cote判事は2013年7月、「この共謀はAppleによる指揮がなければ、これほどまでうまくいくことはなかった」と判断した。司法省は当初、Appleが大手出版社5社と結んだ既存の契約に影響を与える是正措置を提案していたが、この判決後、その2つの条件は緩和された。
Appleは25日の控訴状で、電子書籍市場への同社の参入は、同市場における「競争の終わりではなく、始まりだった」と述べた。
75ページに及ぶ控訴状には、Appleが同市場に参入したことにより、「1社集中の状態にある市場において競争が始まり、よりよい結果が得られ、価格水準が下がり、革新が加速した」と記されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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