Wonders!には、新たに制作した通称「ワンダーフォント」を採用しており、このフォントは米ラスベガスで開催された「2014 International CES」の同社ブースでも使用された。
家電製品を対象にした「あしたの家電をつくろう!」の広告キャンペーンでは、製品スペックではなく、製品が持つ感動や驚きをストーリーとして提案する活動を行っており、「4月から発売される照明とプロジェクタを融合した製品は、Wonders!と言える製品のひとつになる」とした。
海外でのWonders! by Panasonicの展開は、「パナソニックは、北米では8割がBtoB事業であるのに対して、欧州では6割がBtoC。欧米では事業の構図が大きく異なる。それぞれの状況を捉えながら言葉を、そのまま使うところ、違う言葉を用いるところなど、リージョンごとに柔軟に対応していきたい」
パナソニックでは社内を対象にWonders!に対する思いを募集した。その内容を社内向けに動画化して配信するといった取り組みも行っている。406通の応募があり、「世界一の山に登るのは他の企業に任せればいい。パナソニックが目指すのは、新しい山を作ることだ」「ワンダーとはナンダー。ナンダーをコレダーにする」「日々の仕事に小さな驚きを入れていけ。世界をおどろかせ!」などを、社内向けメッセージに採用した。
2013年から活用しているブランドスローガン「A Better Life, A Better World」についても説明した。
「Aには、一人ひとりの顧客と徹底的に向き合う姿勢を込めた。Bestという言葉を用いると活性化しない、前進がなくなるという社長の津賀(=津賀一宏氏)の想いを反映し、BestではなくBetterとした。Lifeだけでなく、Worldも加えたのは、BtoBだけでなく、BtoCを加えた、あらゆる空間でのお役立ちしたいということを示した。もう一度、一人ひとりの顧客と向き合い、人々の幸せを追求し続ける、われわれの原点へ回帰することを宣言するものになる」
創業者である松下幸之助氏が制定した綱領に「産業人たるの本分に徹し、社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す」としていることにも触れ、「A Better Lifeには、社会生活の改善と向上を図ること、A Better Worldに世界文化の進展に寄与せんことを期すと同じ意味がある。綱領を英文化したわけではないが、結果として同じ意味を持つことになった」と述べた。
パナソニックでは、コーポレートブランドのPanasonicの下に、サブブランドとして、VIERA、LUMIX、DIGA、EVOLTAの4つを持ち、これらを「単独のブランドとして育成する」と位置付けていたが「サブブランド体系は発展的に解消し、商品を横断するカテゴリネーム、商品単体を示すプロダクトネーム、商品を支える技術やデバイスのテクノロジネームの3階層で、すべてを示すことになる」
理美容製品のPanasonic Beautyなどがカテゴリネームとなり、ECONAVI(エコナビ)やnanoe(ナノイー)はテクノロジネーム。そして、VIERA、LUMIX、DIGA、EVOLTA、eneloopなどはプロダクトネームになる。
竹安氏は、こうした一連の取り組みを通じて「家電で培った先進、洗練、信頼のブランドバリューをもとに各地域、事業展開にあわせてパナソニックのブランドイメージを作っていくことになる」と、今後のブランドイメージに向けた基本的な姿勢を示した。
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