田中社長が振り返るグリーの10年--復活の鍵を握るのはQ4

 「もともとはPC向けのソーシャルネットワークサービスを1人で作っていた。そこからモバイル版を作り、ソーシャルゲームを作り、ネイティブゲームを作り、海外でゲームを作り、いまではVC(ベンチャーキャピタル)や広告などにも事業を広げている。10年前では考えられなかったような変化をしてきているから今があるのだと思っている。これから10年間も、いまは想像できないような新しい事業を生み出して世の中に貢献してきたい」。

  • グリー代表取締役社長の田中良和氏

 グリー代表取締役社長の田中良和氏は、2月14日に開催された2014年6月期第2四半期の決算説明会で、創業から10年目に突入した同社の歩みをこのように振り返った。第2四半期(2013年7~12月の累計)の売上高は、前年同期比12.1%減の679億4900万円、営業利益は同36.9%減の189億3000万円、純利益は同45.8%減の98億2800万円だった。

 田中氏は2004年2月にSNS「GREE」を立ち上げ、同年12月に運営会社であるグリーを設立。GREEは当初、コミュニケーションを中心としたSNSだったが、その後モバイルのソーシャルゲームに軸足を移したことで急成長し、2008年には上場も果たした。しかし、2012年の「コンプガチャ」問題や、スマートフォンへの対応の遅れなどが影響し、業績は低迷。2013年には単体従業員の約1割に当たる約200人の希望退職を実施した。

  • 海外事業は順調に成長

 このように最近は明るい話題の少ないグリーだが、第2四半期のみ(10~12月)の売上高は326億円、営業利益は92億円で減益となったものの、費用削減によって前四半期と比べて6億円の減少にとどめている。また、2011年から展開している海外でのゲーム事業は成長フェーズに入っており、3年で年間2億ドルの売上規模にまで拡大しているという。2013年12月には海外事業での単月黒字化も達成した。

 苦戦が続く国内事業については、第3四半期まではスマートフォンならではのゲーム性を取り入れた新規タイトルの開発に注力する“仕込みの時期”と説明。新規タイトルの売上貢献が期待できる第4四半期での反転を狙いたいとしている。

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