設備投資は引き続き前倒しで実施。
グループ企業の実績も紹介。ヤフーは上場以来、最高益を更新している。「若い経営陣にバトンタッチして利益の伸びが再加速している」(孫社長)。
2013年10月にEC無料化を発表したヤフー。その効果は大きく12月末時点で「Yahoo! ショッピング」への出店希望者が11万人に急増。
「Yahoo! ショッピング」の取引高は減少が続いていたが、EC無料化の影響で12月末には過去最高を記録。
グループ企業である中国の通販サイト「淘宝網(タオバオ)」は1日あたり5600億円の売上を記録したこともあるという。
2013年3月に買収したガンホー・オンライン・エンターテイメントが提供するモバイルゲーム「パズル&ドラゴンズ」は国内で2400万ダウンロードを突破。同社の営業利益は前期比の10倍に。
ガンホーは、2013年のGoogle Playの世界売上ランキング(会社別)で11カ月連続で首位。
ソフトバンクが10月に買収したモバイルゲーム「Clash of Clans」を提供するスーパーセルは、2013年のApp Storeの世界売上ランキング(会社別)で11カ月連続で首位。「iPhoneで世界一のスーパーセルと、Androidで世界一のガンホー。この両方がソフトバンクグループだ」(孫社長)。
ソフトバンクが中国最大級のAndroidアプリストア「Wandoujia」の筆頭株主になったことが初めて明かされた。
中国ではAndroidがスマートフォンOSシェアの約9割を占めているが、そのうちの約7割が独自のアプリストアを利用していると説明。Google Playはわずか6%。
中国では新規に出荷されたAndroid端末における「Wandoujia」のインストール率が約5割を占めているという。また1月時点で同ストアのユーザー数は3億人を超えている。「中国のAndroidにおける非常に重要なアプリストアのポジションをソフトバンクはすでに持っている。3億人のユーザーにソフトバンクグループのゲームやサービスを届けられる」(孫社長)。
2013年7月に買収した米通信事業者スプリントの実績を紹介。サービス売上は増加傾向にあると説明。
ソフトバンクの傘下に入り、スプリントの営業利益も反転傾向に。「ボーダフォンも、ウィルコムも、日本テレコムも、すべて利益を反転させてきた。スプリントでもこれを実現したい」(孫社長)。
ソフトバンクと同様にスプリントでも設備投資を強化している。この結果、スプリントの携帯電話に発信してもつながらない「呼損率」が4割改善したほか、LTEを提供するエリアでは3Gと比べて通信速度が13倍高速化されたという。
携帯端末の卸売事業者である米ブライトスターの子会社化を1月末に完了。端末の供給をはじめスケールメリット(規模が拡大することで得られる利点)を追求できるようになると孫社長。
これらの取り組みの結果、ソフトバンクの2013年度の売上高は6兆円以上、EBITDA(償却前の営業利益)は1.5兆円以上、営業利益は1兆円以上に。ただし、営業利益にはウィルコムやガンホーの子会社化にともなう2500億円の一時益が含まれる。
2014年度の業績は、売上高が7兆円、EBITDA(償却前の営業利益)が2兆円、営業利益が1兆円になると予想。なお、営業利益には買収などによる一時益は含まないとしている。
「20年間で売上が100倍に、営業利益が300倍になったが、いまだに2年間で売上や利益は倍になっている。ソフトバンクはまだまだ発展途上だ。また、EBITDA(償却前の営業利益)のランキングでは世界54位、時価総額は81位。ここからあと何倍すれば1番になるか、大して遠くない誤差だ。こう言うとまた怒られるが、どうせなら元気よくデカい目標を掲げて頑張っていきたい」(孫社長)。
最後に決算会見のまとめが紹介され、孫社長のプレゼンテーションは終了。
プレゼンテーション後の質疑応答では、子会社の米通信事業者スプリントが同業の米Tモバイルの買収を検討していると報じられていることについて尋ねられたが「現時点でソフトバンクの経営者である私自身がコメントすべきではない」と明言は避けた。
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