アップル、独禁法順守監視の保留ならず

Dara Kerr (Special to CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2014年02月12日 11時59分

 裁判所がAppleを監視するために任命した独占禁止法順守監視員に同社が不満を抱いているのは周知の事実だが、当面は慣れるしかなさそうだ。

 Appleは、裁判所が任命した監視員を完全に排除するためのより包括的な上訴が完了するまで、この監視員の任務を一時保留にするよう求めていたが、米連邦第2巡回控訴裁判所は米国時間2月10日、同社の申請を却下した。つまり、監視員のMichael Bromwich氏は引き続き、電子書籍に関するAppleの独禁法順守方針を監視できることになる。

 Bromwich氏は2013年10月、Appleが電子書籍の独禁法違反訴訟で言い渡された禁止命令を順守していることを確認するため、米連邦地方裁判所のDenise Cote判事に任命された。米司法省はこの訴訟で、Appleと大手出版社6社のうち5社が、電子書籍市場で優位に立つAmazon.comの牙城を崩すために共謀して価格を操作したと主張している。出版社各社は和解に応じたが、Appleは法廷で司法省の主張に異議を唱え、敗訴した。Cote判事は、Appleが価格操作の共謀を「主導」したと判断した。

 AppleとBromwich氏との間では、同氏が監視を始めてから緊張が高い状態が続いている。Appleは2013年11月、最初の2週間分の報酬として請求された額が13万8432ドルだったことを指摘して、監視員の費用が法外だと主張した。一方のBromwich氏は、Appleの主要幹部との面談を要請したが、大部分は無視されたと反論した。2014年1月には、Appleの弁護団がCote判事に対し、Bromwich氏がAppleに対する個人的な偏見を示したとして、同氏の監視員としての資格を剥奪するよう求めていた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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