毎日5億件ものツイートを扱うTwitterは、そうした大量のデータの中に価値のある情報が保持されているはずだと考えている。同社が米国時間2月5日、「Twitter Data Grants」と呼ばれる新たな実験プロジェクトを開始する理由はそこにある。
このプロジェクトは、Twitterがさまざまな研究機関に対し、自社の持つパブリックデータや履歴データに無料でアクセスできるようにするというもの。研究機関は疫学、自然災害対応、金融市場、政治といったさまざまな分野の研究ができる。その狙いは、これらの研究グループがデータを解析して、その中にどのような知見があるのかを知ることだ。
Twitterのプラットフォームエンジニアリング担当バイスプレジデントのRaffi Krikorian氏は、ブログの投稿で次のように記している。「これまでは、大きな課題に取り組んでいる外部の研究者にとって、われわれと連携してTwitterの持つパブリックデータや履歴データを利用することは困難だった。Data Grantsプログラムは、研究機関や大学の研究者と、彼らが必要としているデータとを結びつけることで、こうした状況を変えようとするものだ」
Twitterは、Gnipという企業と協力してこのData Grantsプロジェクトに取り組む。Gnipは認定を受けたデータ再販業者であり、Twitterによる日々の膨大な量のツイートを活用することや、研究者が必要とするデータの特定や精緻化を行うことが可能だ。
Gnipの最高経営責任者(CEO)であるChris Moody氏は声明で、「Twitterから提供されるパブリックなソーシャルデータは、これまで存在してきた中で最も重要な、人間の思考に関するアーカイブの1つとなっている。われわれは、その研究用途が無限にあると考えている」と述べている。
Twitter Data Grantsに参加したい研究機関は、3月15日までに提案書を提出する必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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