最もよく知られた自動運転車両を有しているのはGoogleかもしれないが、最も大きな自動運転車両を有しているのは間違いなく米陸軍だ。
軍需産業大手のLockheed Martinは米国時間1月30日、米陸軍および米海兵隊向けに開発した自動運転システム「Autonomous Mobility Appliqué System」(AMAS)プログラムにおける一連の高度な試験で、試験走行が完了したと発表した。Lockheedによると、この試験は完全自律型の車列が都市環境で、かつ、さまざまなタイプの車両を組み合わせて状態で走行できることを示したという。
これらの自動運転車両は、どういった課題に挑んだのだろうか?トラックは、農村部と都市部の両方の試験地域で(都市部では誤差の許容範囲を地方より狭くした)、道路の交差点、対向交通、立ち往生した車両や通過車両、歩行者、環状交差点に対応しつつ走行しなければならなかった。
米国防総省の地上部隊を対象としたAMASプログラムは、第1世代の無人走行自動車に見られる後付式のシステムにやや似ており、標準仕様の車両を使って、そこに高性能のLIDARセンサと追加のGPS受信機などの装置一式を装備している。この装置は車両に固定され、さまざまなアルゴリズムが搭載されている。Lockheedによると、これらの装置はほとんどの軍用車両に使用できるが、今回の試験では陸軍のトラクタートレーラートラック「M915」とパレット積載システム(Palletized Loading System:PLS)車両に取り付けたという。
AMASを搭載した車両は、人間が手動で運転することもでき、自動運転モードの時は、安全上の脅威があればトラックのセンシングおよび制御機能が乗員に警告してくれる。
自動運転車はまだ消費者や企業が出かけていって買えるものではないが、無人運転の時代はもうすぐそこまで来ている。自動運転車を現実のものにしようとする取り組みにおいてはGoogleが中心的存在となっており、日産自動車やトヨタ自動車の「LEXUS」ブランドからAudiやGeneral Motors(GM)まで、さまざまな自動車メーカーも参入している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」