JALは1月30日、国内線初となる機内インターネットサービスを7月に開始すると発表した。
対象となるのは、ボーイング777-200/-300型機、ボーイング767-300/-300ER型機、ボーイング737-800型機で、国内線の合計77機。
米国gogoの衛星接続サービスを利用したもので、手持ちのスマートフォンやタブレット、ノートPCなどの無線LAN対応端末から、インターネットが利用できるようになる。
飛行時間の短い国内線に合わせ、30分だけ利用できる「時間制プラン」(400円)と時間制限がない1フライト料金「フライトプラン」(500円~1200円)の2つの料金プランを用意する。時間制プランは路線、機器にかかわらず均一料金だが、フライトプランはスマートフォンまたはPC/タブレットの端末の種類、路線の距離によっても異なる。
端末によって利用料金が異なるのは、ウェブサイトの閲覧時のパケット通信容量を考慮したもので、スマートフォン向け専用サイトはPC向けのサイトと比べて通信容量が少ない傾向にあるためと説明する。
なお、速度は最大30Mbps、およそ20Mbps程度の見通し。用途としてはメールやウェブの閲覧などを中心にしており、YouTubeなどの動画を見ることはあまり想定していないという。
利用機器 | 450マイル以下 (羽田=大阪ほか) | 451-650マイル (羽田=福岡ほか) | 651マイル以上 (羽田=沖縄ほか) |
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スマートフォン | 500円 | 500円 | 700円 |
タブレット/ノートPC | 500円 | 700円 | 1200円 |
なお、利用頻度の高いダイヤモンド会員、JGCプレミア会員、サファイア会員は年間で一定回数、無料で利用できる。また、JALマイレージバンク会員には、貯めたマイルをインターネット接続無料クーポンに交換できる特典を用意する予定。詳細は5月頃に改めて発表するとのことだ。
有料インターネットを利用しない場合でも、JALのオリジナルコンテンツ「機内エンターテインメント」コンテンツを手持ちの機器で見られるようにする。搭乗している便の行先の観光地情報(SKYるるぶ)や、クーポンを入手できるほか、スポーツ、グルメ、ミュージック、アニメなどの映像コンテンツ、JALホームページなどを予定しているとしている。
今回のWi-Fi導入は、JALが“今までにない「新しい空」”を作るJAL NEW SKY PROJECTとして展開するもの。Wi-Fi導入だけでなく、機内インテリアの全面刷新も目玉の1つだ。
「フルサービスキャリアとして要望に応えていきたい。あらゆる方が使うので、すべての方にご満足いただけるようにし、LCCやほかの航空会社と差別化していきたい」(日本航空 執行役員 路線統括本部 顧客マーケティング本部長の加藤淳氏)と話す。
本革を「クラスJ」および普通席のシートカバーに採用し、上質感のあるシートに刷新する。カーペットもリニューアルするほか、フライト中の時間や季節に応じた機内照明環境を演出するLED照明を導入し、機内インテリア全体をトータルコーディネートする。JALでは、「ひとつ先のスタンダード」をテーマに、くつろぎ、利便性、新しい価値を提供したい考えだ。
大がかりな改修になるため、一度に77機が変わるわけではなく徐々に刷新し、2016年前半までかかる見通し。就航日と就航路線は、確定次第案内するとしているが、「大型機(777)から改修するため、幹線が先になる。767も着手できれば地方路線にも対応できる」と語った。また、インターネットサービスは、「今は新鮮でも4年後には普通になっていると思う。今度導入する機材に関しては、もう一歩先の企画に挑戦する」としている。
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