グーグル、レンダリングエンジン「Blink」からアドビ「CSS Regions」技術の削除を検討

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年01月28日 12時29分
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 何らかのメリットがあるアイデアに対してノーというのは容易ではない。既にイエスと言っていた場合にはなおさらだ。

 しかし、GoogleはAdobe Systemsの技術に関してまさにこういった境地に立たされている。この技術は、「CSS Regions」と呼ばれる技術を用いることで、より洗練された、雑誌風のレイアウトをウェブパブリッシングにもたらすというものだ。「Google Chrome」の開発に携わるプログラマーEric Seidel氏によると、同技術は複雑すぎ、Googleの2014年における最優先事項の1つである、モバイル機器向けChromeの高速化を妨げるとの判断に達したため、その方針が変更されることになったという。

 Adobeは何年も前からCSS Regionsに取り組んできており、「Adobe Flash Player」の持つ能力をネイティブなウェブ標準として再びよみがえらせるための取り組みの一環として、このアイデアを育んできている。そしてこうした努力の結果、Googleのレンダリングエンジン「Blink」と、Blinkの元となっているAppleの「WebKit」プロジェクトでCSS Regionsがサポートされるようになっていた。しかし、Seidel氏はBlinkからCSS Regionsのコードを取り除くための作業をAdobeと共同で行いたいと提案した。

 Seidel氏はCSS Regionsに関する方針転換について「今年、Blinkが注力すべきなのはモバイル、特にモバイルでのパフォーマンスだ(中略)Regionsは既存のパフォーマンス最適化機能とうまく連携しないうえに、われわれのレンダリングコードの中核に対して行っている簡素化および最適化のための作業を妨げるということが分かった」と述べたうえで、「Regionsはウェブプラットフォームにおける極めて現実的な欠点を克服するものだ。しかし、Blinkは(願わくばAdobeの協力を得て)こういった欠点を克服するための他の、よりシンプル、かつよりコンパクトな方法を見つけ出す必要がある」と語った。

Eric Seidel氏
Eric Seidel氏
提供:Stephen Shankland/CNET

 CSS Regionsの支持者らはこの決定に不満を抱き、同技術と、それに関連するテキスト分断(text fragmentation)技術は有用であり、Googleの「きわめて厳しい」意思決定スタイルはBlinkに対する社外からの貢献を思いとどまらせるものとなると反論した。また、AdobeもGoogleの方針転換を再び覆そうと試みている。

 CSS RegionsチームのMihnea Ovidenie氏とAndrei Bucur氏は「われわれは協力してこれらの問題に対応し、RegionsのコードがBlinkの2014年における目標を達成するうえで妨げとならないようにすることを約束する」と述べている。

 しかし、彼らの努力はほとんど実を結んでいない。Google Chromeの開発に携わる別のプログラマーAdam Barth氏も、Blinkがウェブベースのアプリケーションの実行に秀でるようになり、「iOS」の「Cocoa」といったモバイル用のソフトウェア基盤を使用せずにウェブ向けのコードが記述できるようになることを望んでいると述べている。

提供:Adobe Systems
提供:Adobe Systems

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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