「Google Glass」を装着したある男性がこのほど、自身が体験した珍事について語った。この男性は、オハイオ州にある地元の映画館に出かけたところ、米連邦当局の職員に声をかけられたという。
(イニシャルの「T.U.」だけを名乗る)この男性は、The Gadgeteerへの電子メールで、ジャック・ライアンシリーズの新作映画「エージェント:ライアン」を見にコロンバスのイーストンモールにあるAMCシアターに出かけたと述べている。
男性によると、自身はGoogle Glassを装着していたという。
また、Google Glassを着けてその映画館に行くのは、それが初めてではなかったと記している。
ところが、映画が始まってから1時間後、「ある男が私の席に近づき、バッジを突きつけてきた。そのバッジには盾のようなものが描かれており、男は私の顔からGoogle Glassを無理やり外して、『直ちに一緒に外に出ろ』と言った」という。
T.U.さんは、外に控えていたのは数人の警察官だったと証言した。また、自身を連れ出した男はT.U.さんに、「連邦当局」の者だと説明したという。
T.U.さんは、自分が持ち込んだデバイスで映画を録画した容疑が掛けられたとしている。
T.U.さんは、次のように記している。
その男が手にしているのは、Google Glassに1500ドル、そして、度付き眼鏡に600ドル以上する、どちらかというと高価なハードウェアだということを私は説明しようとした。その結果として、私は所持物検査を受け、より多くの持ち物を没収された(具体的には、個人用の携帯電話、仕事用の携帯電話で、ともに電源は切ってあった。さらに、財布もだ)。
何も録画しておらずGoogle Glassの電源はオフになっていたとT.U.さんは主張したが、受け入れてもらえなかった。
T.U.さんは、次のように記している。
米連邦捜査局(FBI)(編集部注:後に米国土安全保障省《DHS》と判明)の男は最終的に、私のGlassをコンピュータにつなぎ、私的な写真すべてをダウンロードしてそれらを1つ1つ調べ始めた。(中略)それから、私の携帯電話を調べ、5分後に私が何も悪いことをしていなかったと結論付けた。
一方、AMCの広報担当者は、T.U.さんの体験談の要旨について認め、次のようにコメントしている。
映画の盗撮はわれわれが非常に深刻にとらえている問題であり、当社系列の映画館管理人は、上映中のコンテンツを違法に録画している可能性がある人物がいると疑われる場合はいつでも、米国映画協会(MPAA)に通報することになっている。われわれはテクノロジや技術革新に対する圧倒的な支持者であるが、映像の録画機能を持つデバイスを身に着けることは、映画館ではふさわしくない。先週末にAMC Easton 30において、ある観客が上映中に録画用機器を着用していたことが判明したことを受け、この観客は盗撮の疑いで取り調べを受けた。現場にいたMPAAによる調査のきっかけとなったのは、このような録画用機器の存在だった。続いてMPAAは、盗撮問題を監視しているDHSに連絡した。今回の取り調べの結果、この観客がコンテンツを録画していた事実はなかったと判断された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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