UPDATE Googleは米国時間1月13日、Nest Labsを32億ドルの現金で買収することを発表した。
Nestは、「Nest Learning Thermostat」や、煙と一酸化炭素を感知する「Protect」を製造する企業だ。同社は声明で、現在の最高経営責任者(CEO)であるTony Fadell氏が引き続き、同社を運営すると述べた。「つまり、NestはNestであり続ける」と同社は述べた。
Fadell氏はブログ投稿で、「Googleと組むことを決断した理由」を次のように明かしている。「Googleは、状況を意識する家庭というわれわれのビジョンを完全に実現するための支援を提供し、われわれは、単独で続行するよりも迅速に世界を変えていけるだろう。われわれには大きな勢いがある。だが、この取り組みはロケット船だ。Googleには、世界的に家庭に対するハードウェア、ソフトウェア、サービスの全体にわたってNestの成長を促進するビジネスリソース、グローバルな規模、広範囲にわたるプラットフォームがある」(Fadell氏)
検索大手のGoogleは既に、スマートホームの分野への関与に関心があることを明確に示していた。同社が既に独自のスマートサーモスタットに取り組んでいるといううわさもあった。また、Fadell氏はブログ投稿で、「われわれのほぼ4年にわたる歴史のうち、約3年もの間、何らかの形でGoogleの関与があった。実際、Nestの人間としてGoogleと最初に会談したのは、Nestが創設される前のことである」と述べている。
Appleの方がNestに合っているのではないかと考える人もいるだろう。特に、Fadell氏と共同創設者であるMatt Rogers氏がともに、Appleに深く関与した経歴を持つためだ。しかし、Fadell氏は13日のブログ投稿で、2011年のTEDカンファレンスでNestのデモを目にしたとき、 Googleの創設者であるSergey Brin氏は「われわれの取り組みを瞬時に理解したし、Googleチームの他のメンバーもそうだった」と記している。
GoogleのCEOを務めるLarry Page氏はプレスリリースで、「彼らは既に、エネルギーを節約するサーモスタットと、家族の安全維持に役立つ煙(および一酸化炭素)感知器という、人々が今すぐ購入できる素晴らしい製品を提供している。より多くの国々のさらに多くの家庭に素晴らしい体験をもたらし、その夢をかなえられることを、非常にうれしく思っている」と述べた。
Nestにとっては、莫大な新しいリソースを得ることによって、Honeywellといった従来の競合企業との競争において格段に優位に立てる。また、Googleの莫大な財産は、Honeywellとの間で係争中の訴訟に役立つ可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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