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2013年のモバイル業界

石野純也が振り返る2013年のモバイル業界--日本でもSIMフリー化のきざし

藤井涼 (編集部) 石野純也2013年12月26日 10時30分
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 スマートデバイスの普及が進み、あらゆるビジネスの主戦場となりつつあるモバイル領域。2013年もさまざまなニュースが世間を賑わせましたが、モバイル業界に精通するジャーナリストの皆さんはどのような点に注目したのでしょうか。今回は石野純也さんに、注目したモバイルニュースや、スマートデバイス、アプリなどを聞きました。

――2013年のモバイルニュースを3つを選ぶとしたら何ですか。

 消費者にもっとも大きなインパクトがあったのは、ドコモから「iPhone 5s」「iPhone 5c」が発売されたことだと思います。実際、発売後はiPhone 5sが各種販売ランキングの上位を独占しましたし、ドコモのMNP(携帯電話番号ポータビリティ)の純減も緩やかになるなど、Apple、ドコモの双方にとって導入の効果がありました。

 同じiPhoneつながりで言うと、11月に発売されたSIMフリー版は、日本市場を少しずつ変えるきっかけになるのではないかと期待しています。もちろん、SIMフリー版iPhoneが発売されただけで、市場がSIMフリー一辺倒になるとは毛頭思っていません。いわゆる実質価格はキャリア版より割高になりますし、補償の問題も大きな壁です。ただ、それでも日本ではSIMフリーの端末を買って、回線を別で契約するという選択肢があまりにも少なすぎました。SIMフリー端末もゼロではありませんでしたが、このように人気とブランド力のあるiPhoneが発売されたことで、じわじわと市場が変わってくるのではないかと思います。

 ユーザーにとってはあまり関係のない話かもしれませんが、米Sprintがソフトバンクの傘下に入ったことも、3大ニュースの1つだったと思います。まだ買収が決まったばかりで孫社長が言うようなシナジー効果は表には出ていませんが、端末の供給関係を見直そうとするメーカーも出てきていると聞きます。iPhoneに端末が偏り過ぎていたソフトバンクですが、冬モデルの「AQUOS PHONE Xx」や「ARROWS A」を見ると、ドコモのツートップよろしく価格を下げて、プロモーションも積極的に行っており、少しずつですが端末のバリエーションを増やそうとしていることもうかがえます。ここにSprintとのシナジー効果が加われば、2014~2015年にかけて、おもしろいことになりそうです。

 上に挙げた2つは、キャリアやメーカーに関連した話題ですが、2013年はアプリ、特にゲーム関連の話題にも事欠かない1年だったと思います。「パズル&ドラゴンズ」が相変わらず好調なのは言うに及ばずですが、コロプラの「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」のように、そこに続くタイトルも出てきました。また、2つ目のニュースと多少かぶりますが、ソフトバンクがSupercellを買収したことも、インパクトがありました。一方で、引き続きLINEのゲームは人気が高いですし、「ドラゴンクエストVIII」が移植されたように、家庭用ゲームが主力だったメーカーが大型タイトルをスマートフォンやタブレット向けにリリースするようになりました。この分野は今後も伸びる市場だと思いますし、引き続き注目しています。

――今年購入した端末で一番のお気に入りは。

 一番のお気に入りは年初に発売されたスマートフォン「Xperia Z」です。Android端末の中では頭1つ抜けたデザインや、「アルバム」「Walkman」といったソニー製アプリの使い勝手のよさが光っていた1台です。もちろん、性能的には後継の「Xperia Z1」の方がいいのは当たり前なのですが、ソニーモバイルの反転攻勢のきっかけになりそうな気合いの入った1台で、CES(Consumer Electronics Show:米国で毎年1月に開催される家電見本市)での発表会を取材してから買うまでがとても待ち遠しかったことを覚えています。

――今年よく使ったサービスやアプリは。逆に使わなくなったものがあれば教えて下さい。

 なかなか難しいお題ですが、回数で言えばやはり「LINE」だったと思います。逆にゲームは浮き沈みがあって、出張などで少し間をあけるとやらなくなってしまうこともしばしば……。あとは2013年も海外出張が多く、「Google翻訳」にはとてもお世話になりました。特に英語圏以外に行くときは、欠かせない1本になっています。

――2013年はモバイル業界にとってどんな1年だったと考えていますか。

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