今後は誰もが3Dメガネを付けて、ジェスチャーと自然言語を使い、現実世界でバーチャルな画面やオブジェクトとやり取りするようになるだろう。これは、Atheer Labsが描く未来の姿だ。同社は、この構想を現実のものに変えようとしている。
Atheer Labsは米国時間12月19日、新たな3D拡張現実メガネプラットフォームを推進するための資金調達キャンペーンを、Indiegogoで開始した。
Atheerが第1に掲げる目標は、このウェアラブルコンピュータを売り込むためのアプリのライブラリを構築することだ。開発者を新たなプラットフォームに引き付けるための今回の取り組みを支援するには、同社のコンシューマー向けデバイス「Atheer One」を事前予約することだろう。Atheerは、既存の「Android API」を利用した同社の「Developer Kit」(開発キット)によって、「Android」コミュニティ、そして3Dプログラミング環境の「Unity」および「Vuforia」に精通する開発者にも狙いを定めている。
開発者向けハードウェアはメガネ部分(重さ75g)とアプリを起動するためのポケットサイズのコンピュータ部分で構成される。3Dメガネは高精細1024×768ピクセルのディスプレイ2面を備え、視野角は36度となっている(腕半分ほど離れた位置にある15インチタブレットに相当)。Atheer Development Kitの価格は850ドルで、2014年第1四半期に提供される予定だ。
Atheer Labsの創設者で最高経営責任者(CEO)のSoulaiman Itani氏は「われわれの第一の目標は商用アプリケーションであり、スポーツやゲームといった垂直サービスへの展開も期待している」と述べた。
同社は2014年末にAtheer Oneを消費者向けに出荷する見込みであり、仮想的なウェアラブルコンピューティングで最先端に立つことを強く望んでいる。Development Kitとは異なり、Atheer OneはAndroid搭載スマートフォンでテザリングされ、「旧来の」2Dモードでの変換を行うことなく、10億本近く存在するさまざまなAndroidアプリを実行する機能を備える予定。Itani氏によると、2DのAndroidアプリは3Dメガネを通じて表示され、ユーザーの目の前にタブレットが浮かんでいるかのように見えるという。また、Atheerのテクノロジはその他のOSと統合される可能性もある。
Atheer Oneメガネは視野角65度のディスプレイを搭載(腕半分ほど離れた位置にある26インチタブレットに相当)し、価格はIndiegogoでの事前予約購入者向けに350ドルとなる予定。一方、2Dの「Google Glass」はこれよりずっと視野角が狭いが、現在1500ドルで販売されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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