グッドパッチは12月9日、デジタルガレージを引受先とした第三者割当増資を実施したことを明らかにした。調達額は1億円。
グッドパッチは、UI設計やデザインを専門としたデザイン会社だ。スマートフォンアプリやウェブアプリ、プロトタイプ制作などを手掛ける。同社代表取締役兼CEOの土屋尚史氏は、サンフランシスコに拠点を置き、ウェブサイトデザインやマーケティングを手掛けるbtraxでインターンを経験後、2011年9月にグッドパッチを創業。受託案件を積み重ねながら、現在では20名を超える企業へと成長し、「Gunosy」などスタートアップから「47NEWS」など大手メディアのUI設計、デザインまで幅広く展開している。
「デバイスの進化やスマートフォンの浸透などによって、UIの重要性が増してきた。世界のさまざまな事例を日々調査しながら、UIデザインの企業として、デザインの重要性を広げていきたいと考えている」(土屋氏)
2年間で20名以上もの社員を抱える成長に対して、「周囲の協力のおかげと、近年のUIやデザインに対する意識の高まりがある」と語る。そうした中、土屋氏は「ただデザインや制作をするのではなく、サービスを一緒に作る存在としてありたいと考えている。企画コンセプトからお手伝いし、どのようにしてユーザーに良い情報やサービス体験を提供するためのUIがあるかを、一緒に考えながら開発している」という。
今回の出資は、デジタルガレージが抱えているグループ会社との連携と、グッドパッチの新規事業の着手がメインだ。デジタルガレージのグループ会社の1つで、アジャイル開発やUXデザインを手掛けるNeo Innovationと協働し、グローバル展開を考えている企業に対しての開発支援を、グッドパッチと共同プロジェクトとして実施していく。同時に、デジタルガレージによる海外企業の日本進出支援についても連携していく。
「グッドパッチという社名には、『日本と世界をつなぐという』コンセプトがある。デザインを軸に日本企業の世界進出、海外企業の日本進出のそれぞれを支援する橋渡しになりたい」(土屋氏)
新規事業として、誰でもプロトタイプが簡単に作れるサービスを2014年にリリースを予定しているという。「ワイヤーフレームやデザイン案レベルのプロトタイプを、スマートフォンので触った時の画面遷移なども確認できるようになる。もっとデザインを身近に感じられるようなものにしていきたい」(土屋氏)。今後は社員数も拡大し、組織強化を進めるとしている。
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