アメリカ大陸の多くの地域では、祝日を一言で表すと「家族」と「ごちそう」になる。だが、感謝祭にすべての人々が自分の家族とともにテーブルで食事を囲めるわけではない。友人と過ごす人もいれば、中には宇宙で迎える人もいる。宇宙飛行士にとって、伝統的な祝祭日の食事に選べるものは限られている。宇宙食はシンプルでなじみがあり、食欲をそそるものであるとともに、短時間で簡単に調理できるようフリーズドライ加工になっている。
宇宙での調理に必要な下ごしらえはあまり多くはない。フリーズドライ加工の小分けされた食品に、水を加えるだけだ。クルー4人分の食品一式はおよそ5分で揃えられるが、それらを水でもどし、温めるのにさらに20分程度の時間がかかる。
ここに写っているのは、国際宇宙ステーション(ISS)の「Zvezda Service Module」で感謝祭の食事をとる、「Expedition 3」のフライトエンジニアであるMikhail Tyurin宇宙飛行士(左)と、船長のFrank L. Culbertson宇宙飛行士。
宇宙で最初に感謝祭を祝った宇宙飛行士は、1973年に打ち上げられた米国初の宇宙ステーション「Skylab」の乗組員たちだった。
ISSに搭乗中の米ロ両国の宇宙飛行士らが感謝祭を迎えるのは、今年で13回目となる。軌道を周回中、乗組員らは互いの国の祝祭日を祝うのが普通だ。
提供: NASA