LGエレクトロニクスジャパンは11月20日、KDDIと共同で開発したau向けの新しいスマートフォン「isai」の説明会を開催した。LGとKDDIの双方が、isaiの魅力や開発に至る経緯などについて語った。
説明会では冒頭、LGエレクトロニクスジャパンの代表取締役社長である李揆弘氏が登壇。「ユーザーにとってスマートフォンの革新的な価値とは、利便性や安全性、そして楽しさだと思っている。そこでisaiは企画段階から、ブランド、デザイン、ユーザーインターフェース、プロモーションに至るまで、KDDIと哲学や価値観を共有しながら開発した」と話し、両社が密に協力することで生まれた製品と明かした。
続いて、モバイルコミュニケーション統括本部の首藤晃氏が、isaiの主な特徴について説明した。首藤氏は冒頭、「スマートフォンがものすごい勢いで進化しているため、ユーザーも進化に慣れて驚きを感じなくなってしまった」と、現在の状況を説明。そこでisaiを開発する上で、両社はユーザーに対し、これまでと異なる体験を提供するべく“スマートフォンの異才でありたい”という思いを大切にし、開発を進めたという。
首藤氏は、そうして生み出されたisaiの特徴は3つあると解説する。1つはデザインで、5.2インチの大きなディスプレイを採用しながら、それを感じさせない持ちやすさを実現し、幅広い人達に受け入れてもらいやすいデザインとなっていること。2つ目は独自のインターフェース「isaiスクリーン」で、初めてスマートフォンを手にする人であっても、最新の情報を簡単に手に入れられる仕組みを整えたこと。3つ目は液晶ディスプレイで、豊富な実績を持つLGの技術を活かした、高い品質を実現したとする。
さらに首藤氏から、isaiは11月23日よりアクアとホワイトの2色から発売されることが公表された。
続いてゲストスピーカーとして、isaiを共同で開発したKDDIの代表取締役社長である田中孝司氏が登壇。LGエレクトロニクスとの共同開発に至るまでの経緯を説明した。
田中氏は「(共同開発の)声をかけたのは我々の方」と、KDDI側から共同開発の提案を持ちかけたことを明らかにした。その理由として田中氏は、「我々もスマートフォンへのシフトを訴えていたものの、グローバルモデルのスマートフォンをそのまま販売するだけでは、日本のユーザーの要望に応えることになってないのではないか。もっと我々自身の思いを込めた、auらしさを出したスマートフォンをラインアップに入れたかった」と話している。そこで当時、スマートフォンへの移行に遅れ、携帯電話事業で苦戦していたLGエレクトロニクスに共同提案を持ちかけたのだそうだ。
auらしさを打ち出したモデルといえば「INFOBAR」を思い浮かべる人も多いだろうが、田中氏は「INFOBARはデザイン好きの尖った層を狙ったモデル。isaiはよりボリュームゾーンを目指した」と話す。それゆえisaiではあえて尖った要素を押さえ、手に取った時の本体デザイン、そして「横にスワイプしてやりたいことが選べるような仕組みを作りたかった」(田中氏)と、使いやすいインターフェースの実現を重視したと説明した。
LGエレクトロニクスに対する印象について、田中氏は「テイストが我々と似ているし、技術はすごいものを持っている」語っており、当初から非常によい印象を持っていたという。だが具体的に開発を進めていく段階になると、技術部隊とデザイン部隊との衝突が絶えなかったと、開発の上では苦労が多かったことも明かした。
最後に田中氏はisaiの魅力について、「isaiという名前については批判もあるが、触れてみればみるほど、“他とは違うよね”という感覚を持ってもらえるのではないか。isaiは“is・ai”でもあり、LGとauがユーザーに愛を込めて提供するモデル」と、その魅力について話している。ちなみにisaiというブランド名は、開発の一番最後に決まったものという。
その後会場には、isaiのCMキャラクターに起用された、女優の川口春奈さんが登場。「画面が綺麗で大きいのに、女性でも持ちやすい。インターフェースもすごく便利で、アプリを起動しなくても、移動中や時間が空いた時にホーム画面で情報をチェックできる」と、isaiを使った感想を述べていた。
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