デジタルコンテンツは数年で飛躍的に広がる−−楽天がViki買収の先に見据えるもの

 海外ベンチャーへの出資やM&Aを積極的に続ける楽天。最近では、9月に字幕付きの動画ストリーミングサービス「Viki」を提供するシンガポールのVikiを買収している。

  • 楽天取締役常務執行役員の百野研太郎氏

  • Viki CEOのRazmig Hovaghimian氏

 楽天はどうしてVikiを買収したのか。AOLオンライン・ジャパンが運営するTechCrunch Japan主催のイベント「TechCrunch Tokyo 2013」のセッション「字幕動画コミュニティのVikiを楽天が買収した理由」に楽天取締役常務執行役員の百野研太郎氏、Viki CEOのRazmig Hovaghimian氏が登壇。両社の狙いを語った。

Vikiのグローバル戦略

 楽天は、グローバルコンテンツを展開しているVikiのノウハウやネットワークを活用し、グローバル拡張戦略を図ろうとしている。楽天は、Eコマースや金融に続き、デジタルコンテンツを大きな事業の柱として見据えている。Razmig氏は、楽天の買収によって強い後ろ盾ができ、サービスの拡大路線のさらなる充実が図れるようになったという。

 「Vikiによって、グローバルなユーザーに対してデジタルコンテンツを提供できる。本や雑誌は電子書籍のkoboを通じて、動画などのコンテンツをVikiやWuaki.tv(スペインの動画配信サービス。2012年に楽天買収)が可能とする。モバイルの観点からも、大きな展開を見せることができる」(百野氏)

 Vikiの大きな特徴は、ユーザーによるコンテンツの多言語翻訳だ。Razmig氏は「今後の展開で、Vikiコミュニティも大きく変わっていくだろう。これからは、日本のドラマが翻訳されていきなり中南米の人たちに視聴されるかもしれない。1つのコンテンツで最大25カ国にも翻訳可能となる」とし、コンテンツのグローバルな拡大が期待できると語った。多言語翻訳によって、コンテンツの80%以上は母国語以外のユーザーに視聴される可能性があるという。

 積極的な買収を続ける楽天。では同社は日本国内の企業の投資に対する動きについてどう考えているのか? 百野氏は、ポテンシャルの高いスタートアップが存在している一方で、日本企業の投資環境が整備されていないと言及。「日本の環境を充実させるため、新経済連盟も政府に対して規制緩和を提言している」(百野氏)とした。

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