デジタルコンテンツは数年で飛躍的に広がる−−楽天がViki買収の先に見据えるもの - (page 2)

Vikiが買収を受け入れた理由

 ここで、話はVikiの買収に移る。Razmig氏は、なぜ楽天の買収提案を受け入れたのかという質問に関して、「デジタルコンテンツを広げていくためには、チームを持たないといけない。パブリッシャーとの連携などを考えた結果、楽天とVikiによって大きなシナジーが生まれる」とした。

 「三木谷氏と、1週間かけてVikiのコンテンツを実際に視聴しながら議論を進めてきた。その中で、コンテンツのさらなる発展の意見を交わせたのは大きい」(Razmig氏)

 Vikiとしては売却によるイグジットとなるわけだが、Razmig氏はサービス成長に向けて「ほかの方法もあった」とも語る。しかし、製品のクオリティをさらに高め、ユーザーに対してよりよいサービスを提供するための最善策だったと強調する。

楽天はどんな企業と組みたいのか

 同日には、写真共有サービス「Pinterest」の日本語版もリリースした。2012年5月に、楽天はPinterestに出資を行っている。百野氏は「デジタルは、今後大きな波だ。多くのアジア諸国の企業でも、この数年に大きな変化が起きる」と語る。Pinterestに出資をして1年以上の時間を経ていることに対しては、長い時間をかけて関係を構築し、日本版の展開の準備と分析を通じて日本版の立ち上げをサポートしてきたという。次の展開に向けて、現在準備中だとという。

 では今後どういったスタートアップが、楽天との買収の可能性があるのだろうか? 百野氏はリーダーのパッションこそが重要だと語る。

 「楽天のミッションはエンパワーメント。仕組みを変え、世界にとって大きな価値を提供することだ。Razmig氏と会った時も、自身の事業についての熱意を感じた。リーダーが、どういった世界を実現したいのかが大切だ」(百野氏)

 最後にRazmig氏がVikiの今後について説明した。Vikiは現在、ヨーロッパを含めた世界各地への展開を準備している最中だという。またビデオのサブスクリプションモデルなど、広告だけではない新しいビジネスモデルを半年以内に構築するとしている。

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