一般社団法人 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)とスカパーJSATは11月2日、日本武道館とお台場シネマメディアージュを衛星回線でつないだ4Kライブビューイングを実施した。アリスのコンサート「アリスコンサートツアー2013 It's a Time ファイナル in 武道館」の様子を4Kカメラで撮影し、生中継した。
次世代放送推進フォーラム理事長の須藤修氏は「今回の4Kライブビューイングは、現場のカメラマン、ビデオ編集者などのOJTになると思う。2020年の東京オリンピック開催が決定したが、今回のようなライブビューイングの機会を通じて4K用の機器の使い方、編集の仕方を工夫していただき東京オリンピックは万全の体制で臨みたい」とした。
4Kライブビューイングが実施されるのは3回目。2012年10月、2013年3月に、それぞれスカパーJSATが開催し、いずれも成功を収めている。過去2回はJリーグの試合を生中継したが、今回は初となる音楽ライブをコンテンツとして選んだ。
会場内には7台の4Kカメラが設置され、撮影された映像は一旦1920×1080ピクセルのHD映像へと4分割され、その後一本化される。映像はシネマメディアージュの屋上に仮設アンテナを立てて受信する仕組み。
衛星はJCSAT-5Aを採用。利用周波数帯域幅は35.8MHzで、回線容量は最大123Mbps。映像圧縮方式にはH.264/MPEG-4 AVCを使用した。解像度は3840×2160ピクセル/59.94pになる。使用した4Kカメラはキヤノン「C500」、ソニー「PMW-F55」、JVCケンウッド「GY-HMQ10」の3種類。JVCのHMQ10は今回はじめて使用されたハンディタイプになる。
ライブ伝送する仕組みは今までと同様。「技術的に新しいことは採用していないが、照明を落とした暗い客席と、ステージ上のライトという厳しい映像を撮ることは初めて。映像をどう調整するかなどを検証するのが狙いの一つ」(スカパーJSAT)とした。
ライブビューイングの前にはNexTV-F社員として4K番組制作に取り組んでいる放送局による、4K映像作品を披露。4K放送は、2014年夏の開始が報じられている。
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