NHKは10月29日、8K解像度で撮影したドラマ「コーラス」とショートムービー「美人の多い料理店」のマスコミ向け特別試写会を開催した。これは10月18~20日にかけて行われた東京国際映画祭で上映されたもの。今回の試写会ではNHKみんなの広場 ふれあいホールにて、520インチのスクリーンと、22.2マルチチャンネル音響を用いて上映された。
コーラスは、アパートを舞台に繰り広げられる群像劇で、各部屋を見渡せるアパートの断面をワンカットで見せるという実験的ドラマ。8Kならではの高精細な映像で、6部屋あるアパートのひと部屋、ひと部屋で繰り広げられるドラマを定点カメラが映し出す。上映時間は約22分になる。
一方、美人の多い料理店は、主役の料理評論家を演じる中井貴一さんが究極の料理を口にするために美女を探すストーリー。従来のドラマと同様の作りを用いながら、料理やスパークリングワインの泡などを、リアルな描写で表現している。上映時間は約27分。
2作品ともに2012年に構想をスタートさせ、約1年をかけて完成したとのこと。コーラスは、定点カメラでワンカットという新しい試みを数多く取り入れ、あえて実験的ドラマに仕上げることで、8Kドラマの可能性を表したかったという。美人の多い料理店は、コーラスとは対照的に、従来のドラマの作りを8Kで再現。NHKでは、対照的な2つの作品を制作することで、両方の可能性を試してみたかったとしている。
8K解像度による放送は、2016年に実用化試験放送、2020年に本放送開始を目指している。
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