非常に皮肉めいたと表現するほかない状況のもとで、Intelが同社初の64ビットARMプロセッサと言ってほぼ間違いない製品を製造することになった。
Alteraは米国時間10月29日、同社の「Stratix 10」システムオンチップ(SoC)に、「高パフォーマンスのクアッドコア64ビット『ARM Cortex-A53』プロセッサ」を搭載すると発表した。
このプロセッサは、Intelが自社の持つ最先端の14ナノメートル製造プロセスを活用してAltera向けに製造するという。Intelが現在発売しているプロセッサ(開発コード名「Haswell」など)は、22ナノメートルプロセスで作られたものだ。一般的に言って、配線が微細化するほど、製造プロセスは高度になる。
Appleは先ごろ、スマートフォン向けとして初の64ビットプロセッサとなる「A7」を発表しているが、これもARM設計をベースにしている。ただし、A7のCPUはデュアルコアだ(グラフィックスコンポーネントはクアッドコア)。
Intelは米CNETの取材に対し、Altera向けに製造するプロセッサが、Intel初の64ビットクアッドコアARMプロセッサとも言える製品であることを認めている。
「AlteraとIntelは、両社の提携が早くも成果を上げたことを喜ばしく思っており、今回のAlteraからの発表は、われわれが2013年に入って発表した合意に沿うものだ。以前から述べているとおり、われわれには競合するアーキテクチャを製造する用意があり、ケースバイケースの原則で判断するつもりだ」と、Intelの広報担当者Chuck Mulloy氏は述べている。
このクアッドコアの64ビットARMプロセッサは、FPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ばれる半導体デバイスの一種で、製造後に顧客が構成を設定できる。
Intelでは、2014年に製造を開始する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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