NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は10月25日、2014年3月期第2四半期の決算会見で、9月20日に発売したiPhoneによって、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)が大幅に改善したことを明らかにした。なお、導入を見送ったiPadについては「魅力的だと思っているので社内でも検討中」とコメントしている。
ドコモでは夏モデル新機種のうち、「Xperia A」と「GALAXY S4」の2機種を積極的に販売する“ツートップ戦略”を打ち出したが、MNPの転出が止まらず苦戦が続いていた。加藤氏によれば、9月20日にiPhoneを発売した1週目は前年比でMNPの転出が33%改善。また、キャリアメールである「spモードメール」に対応した3週目(10月1日以降)は54%改善したのだという。
続けて、iPhone導入後にドコモに転入したユーザーに実施したアンケート調査の結果を紹介。それによると、65%のユーザーがMNPする前に契約していたキャリアと比べて、満足度が上がったと回答したという。また、そのうちの76%がその理由として「通信エリア」を挙げたとしている。加藤氏は、家電量販店におけるAndroid端末の販売実績で、ドコモは67%のシェアを獲得していると説明。これにiPhoneを加えることで、同社の販売力をさらに高めていきたいと意気込む。
ただし、発売から1カ月が経った現在も、iPhone 5sについては予約した顧客に十分に端末が行き届いていない。ドコモでは当初1050店舗で開始したドコモショップでの取扱いを、10月28日までに2350店舗まで拡大するが、在庫が潤沢になるまでにはもう少し時間がかかるとしている。また、iPhone 5cは販売台数で苦戦していると言われているが、この点については「ご勘弁いただきたい」(加藤氏)と明言を避けた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」