Microsoftの広報担当者であるFrank Shaw氏は米国時間10月23日、無料の「iWork」および「iLife」ソフトウェアが初めて搭載されたAppleの新型「iPad」について、ブログ記事を執筆した。Shaw氏の記事には、「Apples and oranges(性質が全く違うため比較できないものの例え)」というタイトルが付けられているが、負け惜しみも多少含まれているようだ。
Microsoftは「Surface」タブレットの発表以来、iPadに対する批判を展開しており、Surfaceを差別化するものとして、オプションのキーボード型カバーや標準搭載の「Office」ソフトウェアを挙げてきた。Appleは無料のiWorkとiLifeの発表によってそうした批判の一部に対応したが、Microsoftは依然として攻撃の手を緩めていない。
「iWorkは大きな人気を博したことが一度もなく、後から思いついたような価格が既に設定されていたので、無料化は意外でも重要でもない。また、正確な入力ができず、アプリを横に並べる真のマルチタスキングが可能なデスクトップもないデバイスで作業を行うのは非常に困難だ、という事実は変わらない」(Shaw氏)
Appleは23日、改名された新しい「iPad Air」と、「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を披露し、いずれのタブレットにも新バージョンの「iWork」が搭載されると発表した。その狙いは、両タブレットが仕事用デバイスと娯楽用デバイスの両方の役割を果たせるようにすることだ。それは、MicrosoftがSurfaceタブレットで目指していることに酷似している。Appleの新しいiWorkを利用すると、ユーザーはクラウド上のほかの人々と連携し、「Pages」「Keynote」「Numbers」アプリのファイルの共有や編集を行うことができる。
「Surfaceと『Surface 2』はいずれも、世界で最も人気があり、最も強力な生産性ソフトウェアであるOfficeを無料で搭載しており、それぞれの価格もiPad 2とiPad Airより安い。Officeに比べて人気も性能も劣るiWorkの価格をタブレットに組み込むという決定をAppleが下したことは、それほど重要なことではない(褒められたことでもない)」(Shaw氏)
「Appleが苦戦している非力な生産性アプリの価格を下げるとき、筆者に見えるのはMicrosoftへの威嚇射撃ではなく、当社に追い付こうとする試みだ」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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