「Windows 8.1」提供開始--秋葉原で深夜販売、約100人のPCユーザー集まる - (page 2)

「Windows 8.1はアップデート」の意味

 実は、秋葉原の大手販売店の中で深夜販売を行ったのは、ドスパラ パーツ館だけだったのには理由がある。

 今回、Microsoftは世界的に発売イベントを実施しない方針を打ち出していた。というのも、Windows 8.1は新たな製品ではなく、あくまでもWindows 8のアップデートという位置付けからだ。


ドスパラ パーツ館が秋葉原で唯一深夜発売を行った

 そのため、Microsoftでは、今回の製品について「新製品の発売」という言葉は一切使用せず、「新製品発売」という切り口での公式イベントは、全世界を通じてまったく行われていない。ドスパラ パーツ館のカウントダウン販売は、同店独自のイベントという位置付けだ。

 その点では、2012年10月26日のWindows 8発売時には、米ニューヨークのタイムズスクエアで「ローンチ」イベントを開催。東京・秋葉原のベルサール秋葉原で、日本マイクロソフトが「発売」記念イベントを前日から行っていたのとは状況が大きく異なる。

 Windows 8の発売時には、代表執行役社長の樋口泰行氏以下、日本マイクロソフト幹部が深夜0時の秋葉原を訪れていたが、今回はそうした公式的な動きはなかった。その影響もあり、深夜のカウントダウン「発売」を行う販売店が少なかったのだ。

 この世界的な仕掛けは、Windows 8で行われた大手量販店による発売当日の早朝イベントも実施されないことにもつながった。大型製品の登場というタイミングでありながら、グローバルでのマーケティング施策の中で静かなスタートとならざるを得なかったのだ。

 とはいえ、日本マイクロソフトでは、Windows 8.1の投入にあわせて、低迷する国内PC市場を少しでも活性化したいという思惑もあったのも事実だ。

 そこで10月18日には、報道関係者向けに“PRイベント”の形で、日本のPCメーカー各社が参加して、Windows 8.1搭載のPCを訴求することになっている。このPRイベントは、都内で午前11時30分から行われ、約15社のPCメーカー幹部とともに樋口氏も出席することになる。

 「発売」ではなく、「アップデート」という位置付けのWindows 8.1ではあるが、市場活性化という意味ではマーケティング戦略の観点からも、この機会をもっと効果的に活用できる選択肢もあったのではないかと思えてならない。


10月18日午前0時にくす玉が割られた

トークショーを行った高橋敏也氏(左から2人目)を中心に店頭は盛り上がった

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