Twitter共同創設者J・ドーシー氏、Facebook入社を持ちかけられていた?

Daniel Terdiman (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年10月10日 14時26分

 Twitterが誕生して間もなかった2008年、当時の同社最高経営責任者(CEO)だったJack Dorsey氏がその座を追われたのは、経営者としての欠点が見受けられたからだ、と長きにわたり言い伝えられてきた。

 Nick Bilton氏は、発売間近の著書「Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal」において、Twitter共同創設者であるDorsey氏がまさに解雇されようとしたとき、Mark Zuckerberg氏が同氏を迎え入れる寸前までいったことを明らかにしている。

 The New York Timesの記者であるBilton氏は、The New York Times Magazineによって米国時間10月9日に掲載された同著書の抜粋の中で、Dorsey氏がTwitterの共同創設者の1人であるEvan Williams氏と対立していたと書いている。その理由として、Dorsey氏の経営スタイル、ベンチャーキャピタリストの人気を得るに従って著しくなる注意散漫な様子、そして、経営者としての責任とファッションデザイナーになりたいという願望の間で揺れる様子などがあったという。

 さらなる問題として、Dorsey氏が重要なTwitterデータに対して無責任であり、会社の経費を誤って計算していたことなどがあったようだ。取締役会は当初、事態を好転させるためにDorsey氏に3カ月を与えたが、同氏に代わってWilliams氏をCEOにすることをすぐに決めたという。

 これらのことが進行しているのと同時期、FacebookはTwitterの買収を密かに検討していたとBilton氏は書いている。Dorsey氏は買収案に興味を示したが、Williams氏はそうではなかった。Bilton氏によると「Dorsey氏は自身が失脚した翌日、Zuckerberg氏に電話をかけてそのことを密かに伝えた。Dorsey氏にとって驚きだったのは、Zuckerberg氏が解雇を避ける手だてがないかを尋ねたことであり、それはおそらく買収案をつぶさないようにするためだったと思われる。Dorsey氏が無理であることを断言すると、Zuckerberg氏はTwitter買収からDorsey氏の採用へと計画を変えた」という。

 Bilton氏の説明によると、問題は、Facebook に加わればTwitterを解雇されたことが知れ渡るのではないかとDorsey氏が不安を抱いたことだという。同氏の面目を保つために当時用意されていた取り決めの内容には、株式、契約解除料20万ドル、会長の座などがあった。また、同氏の退任については発表もされないことになっていた。そのため、Dorsey氏は、Facebookに入るためにTwitterを辞めたといううわさが立ってはきまりが悪いと考えるとともに、Facebookが自身のために特定の肩書きを用意していないという事実から、難色を示した。「この件については、考えさせてもらいたい」と述べたことをBilton氏は記している。

TwitterとSquareの創設者であるJack Dorsey氏。2012年のTechCrunch Disruptで撮影。
TwitterとSquareの創設者であるJack Dorsey氏。2012年のTechCrunch Disruptで撮影。
提供:Daniel Terdiman/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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