色鮮やかにデザインを一新した新100ドル札が、米国時間10月8日に流通を開始する。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、セキュリティのための特徴を多数備える新100ドル紙幣を発行すると発表していた。最も注目すべきは、青い3Dのセキュリティリボンと、傾けると色が変わる自由の鐘の図柄だ。
セキュリティリボンは本物かどうかを確認しやすくするためのもので、偽造がさらに難しくなっているという。これは紙幣に織り込まれた青いリボンで、紙幣を前後に傾けると鐘の図柄と数字の「100」が左右に動いているように見える。また左右に傾けると、これらが上下に動いているように見える。
米造幣局長のLarry Felix氏はAssociated Press(AP)に対し、「3Dセキュリティリボンはまさにマジックだ。紙幣の1枚1枚に数十万個のマイクロレンズが織り込まれている。これは、米国がこれまでに製造した中で最も複雑な紙幣だ」と述べた。
また、紙幣を動かすとインクつぼの中の自由の鐘の絵が変化する。表に印刷されたインクつぼを見ると、赤銅色のインクつぼの中に緑色の鐘が見える。紙幣を傾けると、鐘の色は緑から赤銅色に変化し、これにより鐘が浮かび上がったり、つぼの中に消えたりする。
旧100ドル紙幣で使われていたセキュリティ機能も一部がそのまま使われていたり、刷新されたりしている。そうした中には肖像画の透かしやセキュリティスレッド、色が変化する100の印字、隆起印刷、金色の100の印字、シリアル番号などがある。
FRBは10年以上にわたって100ドル紙幣のデザイン変更とセキュリティ強化に取り組んできた。目的は、偽造がさらに難しい紙幣を作ることにあった。APによると、100ドル紙幣は米国外で最も偽造されている紙幣だという。
今回の最終的なデザインが最初に公開されたのは2010年のことだが、製造上の遅れにより、実際の発行はこれまで行われなかった。FRBは100ドル札のほかにも、5ドル、10ドル、20ドル紙幣のデザインを刷新している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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