「Internet Explorer」(IE)の復活のときがやってきた。IEは何年にもわたって低迷していたが、Microsoftが取り組んできた刷新が功を奏して、市場での勢いを取り戻してきている。
Net Applicationsが数カ月前に発表した調査結果は、個人ユーザーによる日々の利用という測定基準で、IEが一定のシェアを奪っていることを示していた。今回、StatCounterが発表した最新のデータでも、IEの復活が裏付けられた。StatCounterはNet Applicationsと違って、ページビューを重視する測定方法を採用している。
Net Applicationsの調査結果によると、9月のPCでのIE利用シェアは57.8%で、8月の57.6%から拡大した。Net Applicationsが最も利用されているブラウザだとするIEにとって、これは劇的な変化ではない。StatCounterの測定基準ではIEは2位だが、シェアは25.6%から28.6%へと大幅に増加している。
その理由として、考えられることが1つある。ブラウザが高速化するにつれて、ユーザーはより多くのページを読み込む傾向が強くなる。ユーザーが「IE8」から「IE9」、「IE10」、そして新しい「IE11」(10月に「Windows 8.1」、その後「Windows 7」向けに公開予定)へと移行する中で、Microsoftは高速なページ読み込みなどのブラウザパフォーマンスを非常に重視してきた。ページ読み込みに関するStatCounterのデータは、特定のブラウザを利用するユーザー数だけでなく、ユーザーが特定のブラウザを利用する度合いも捉えている。
さらに、StatCounterの調査結果で1位になった「Google Chrome」はシェアを42.8%から40.8%に縮小させたが、首位の座は維持した。
モバイルブラウザでは、測定方法が異なるStatCounterとNet Applicationsの調査結果の違いがさらに顕著だ。Net Applicationsはモバイルブラウザの調査対象に「Android」および「iOS」タブレットも含めているが、StatCounterはポケットに入るデバイスのみをモバイルデバイスと見なしている。
Net Applicationsのモバイルブラウザ市場調査で首位になったのはAppleで、同社の「Safari」は54.2%の利用シェアを獲得した。2位は名称のないAndroid標準ブラウザで、シェアは22.8%だった。だが、StatCounterの調査結果では両者の順位が逆転しており、「iPhone」にインストールされたSafariのシェアは21.0%、Android標準ブラウザのシェアは28.2%だ。「iPod touch」にインストールされたSafariも1.5%のシェアを獲得している。
ただし、名称のないAndroid標準ブラウザの代替としてChromeが台頭していることは、両調査結果で共通している。Net Applicationsの調査結果ではChromeのシェアが5.6%から6.3%に拡大し、StatCounterの調査結果でも4.3%から4.6%に拡大した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス