ウィルス対策企業McAfeeの創業者であるJohn McAfee氏が、新製品「D-Central」の計画を発表した。同氏は、ユーザーを政府の監視から守る製品だと約束している。
McAfee氏は米国時間9月28日、San Jose McEnery Convention Centerで行われたインタビューで、D-Centralは価格が100ドル未満のハードウェア製品だと語った。スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器と通信し、一連の分散型ローカルネットワークを構築できるという。こうしたネットワークは、本質的にウェブ空間に存在するプライベートネットワークなので、捕捉することはほぼ不可能だという。
McAfee氏はインタビュー中に、このデバイスを「不正な目的」に使用することは可能だと認めながらも、「電話も不正な目的に使用されている」と述べて批判を退けた。
McAfee氏は2012年に批判の的になった。同氏は、McAfeeをソフトウェア業界の有名企業にしたシリコンバレーの伝説的人物だ。だがその一方で、2012年にベリーズから逃亡してメディアを賑わせた問題の人物でもある。ベリーズ当局は、同氏の隣人が射殺された事件の捜査でMcAfee氏を事情聴取しようとしていた。同氏は28日のインタビューで、自分は無実であり、誰も殺していないと語った。ベリーズから逃亡したのは、200万ドルの賄賂を支払いたくなかったからだという。
だが、McAfee氏の動きの中でも、D-Centralはこれまでで最も大きな物議を醸すかもしれない。同氏はインタビューで、数年前からこのアイデアを検討していたが、NSAでセキュリティを担当していた元契約職員Edward Snowden氏が、米国家安全保障局(NSA)のスパイ活動に関する詳細情報をリークしたことを受けて製品開発を加速させることに決めた、と述べた。開発されても、McAfee氏が米国内でD-Centralを販売することが認められない可能性もある。だが、同氏はそうした可能性を気にかけず、世界のどこででも販売すると語った。
「これは実現しつつあり、止めることはできない」(McAfee氏)
McAfee氏は、D-Centralの詳細についてそれ以上の情報を明かそうとしなかったが、30日時点で同製品のサイトには174日というカウントダウン表示があり、174日後あたりにさらなる情報が明らかにされることを示唆している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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