Facebookの自然言語検索エンジンである「Graph Search」は、過去と現在のすべてのコンテンツを「News Feed」という枠の中から開放するという同社の当初の約束を果たす方向で成熟しつつある。
米国時間9月30日から、同エンジンによって、Facebook.com上のステータス更新情報、写真キャプション、チェックイン、コメントが検索可能になる(まずは、少数のグループのみを対象に提供される)。Graph Searchではこれまで、人々、場所、写真、関心に関する検索しかできなかった。
Facebook製品の「第3の柱」と位置付けられてきたGraph Searchは、FacebookにとってNews Feedと「Timeline」と同等に重要なものである。この自然言語検索機能は、2013年1月に最初に発表されたが、7月に米国英語を使用するユーザーのみを対象に提供開始された。同機能が掲げる約束は、目新しいものの、ソーシャルネットワーキングにおいては過度なものであるように思われた。ソーシャルネットワーク上では、公開投稿されたものを含めて、ユーザーが共有したかユーザーに共有されたすべてのコンテンツが、ユーザーによる条件に基づいてアクセス可能であったためである。
今回の新しいリリースによって、その約束がついに実現されている。今回のリリースでは、投稿検索が初めて導入され、過去にさかのぼって自分の過去のコメントやステータス更新情報を再度確認したり、関心のある話題について友人がどのように発言しているかを参照したり、大きな会場で共有される公開更新情報を調べたりすることができる。総合的に、今回の機能拡張によって、複雑な製品であるGraph Searchはさらに広範囲にわたるユーザーを引きつけるものになるだろう。これまでは、人々や友人の検索といった慣れている操作以上のことをするには、ユーザーが多くのノウハウを習得する必要があった。
Facebookの広報担当者は米CNETに対し、「投稿やステータス更新情報を検索する機能の構築には、1兆件を超える投稿にインデックスを付けるという大きなエンジニアリング上の課題が伴った」と述べた。
同広報担当者によると、Facebookは30日午後から、今回新たに改良されたGraph Searchを徐々にユーザーに提供開始し、フィードバックに耳を傾ける予定だという。また同製品は、引き続きデスクトップのみで提供される。つまり、スマートフォンでFacebookを利用するユーザーは増加しているが、スマートフォン上ではまだGraph Searchは提供されない。
それでも、今回のリリースによって、Graph Searchは直ちに、過去を振り返る簡単な方法が欲しいだけのユーザーにとってよりなじみ深いものになる。この非常に基本的なニーズを満たすことは、Graph Searchのあまり知られていない品質にユーザーらを順応させる上で大きな効果を持つ可能性があり、検索に広告を挿入するという同社の明白な目的達成に向けた下準備になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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