IFA2013で発表されたソニーモバイルコミュニケーションズのフラッグシップスマートフォン「Xperia Z1」。製品名の“Z”が意味する通り、細部は異なるものの基本デザインはXperia Zと同種の薄型フラットフォルムだ。
見た目は似ているがその実、スペックは大幅に向上している。まず、CPUが1.5GHzのクアッドコア(Snapdragon S4 Pro APQ8064)から2.2GHzのクアッドコア(Snapdragon 800 MSM8974)へとクロックアップ。ディスプレイサイズは約5.0インチ(1980×1080ピクセル)と同等ながらも、Z1ではソニーが映像機器分野で展開している“トリルミナス ディスプレイ”のモバイル版「トリルミナス ディスプレイ for mobile」を採用。これにより、従来のディスプレイよりも再現できる色の幅が広がり、色彩豊かな映像表現に対応する。
防水・防塵能力もIPX5/7、IP5XからIPX5/8、IP5Xとなり、防水能力が向上している。バッテリ容量も2330mAhから3000mAhへと増量。ディスプレイサイズは同じなのに対し、サイズ・重量が幅71×厚さ7.9×高さ139mm、重量146g(Xperia Z)から幅74mm×厚さ8.5mm×高さ144mm、重量170g(Xperia Z1)とややサイズ・重量アップした点、メモリ容量がRAM2Gバイト/ROM16Gバイトと変わらない点が惜しく感じるものの、スペック外の部分を含めたトータルパフォーマンスは高い。
そして何より、カメラ性能が大幅にパワーアップしている。カタログスペックでは、有効画素1310万画素から2070万画素へと画素数アップ(フロントカメラは220万画素と同様)しているだけだが、搭載された撮像素子、レンズのレベル一味違う。
まずレンズには、ソニーの交換用一眼レンズなどにも冠されている「Gレンズ」を搭載。2070万画素の撮像素子にはスマートフォンとしては大型となる1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサを採用している。このことからもスマートフォンのカメラに注力していることがわかるが、そのカメラスペックを活かすカメラアプリもさらに充実している。
これまでのカメラアプリからインタフェースを一新。「プレミアムおまかせオート」や「スイングパノラマ」といったモードを踏襲しつつ、新たに撮影した瞬間の前後から最適な一枚を切り出す「タイムシフト連写」、恐竜時代や海中などの仮想世界で撮影できる「ARエフェクト」などを搭載。さらには、撮影した被写体の情報を取得する「Info-eye」やFacebook上でリアルタイム共有できる「Social live」といった機能を採用した。
試作機を借りて試用してみたところ、とにかく動作が軽く、シャッタースピードも速い。暗所でのレスポンスは良好で、スナップカメラとしては実に優秀だ。これまでのスマートフォンのカメラの感覚で使うと、驚くかもしれない。
カラーバリエーションは、ブラックほか、ホワイトとパープルの3種類。なお、国内でも発売することを明らかにしているが、現在のところ、発売キャリアは発表されていない。おそらく秋冬モデルとして登場すると見られる。
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