「CyanogenMod」プロジェクトは最近、Android Open Source Project(AOSP)の賛同者たちの夢から、17人の開発者を抱える正式な会社へと変貌を遂げた。Boost Mobileの共同創業者であるKirt McMaster氏の後ろ盾を得たCyanogenは、同氏を最高経営責任者(CEO)に据えたうえで、愛好家たちのプロジェクト以上の存在となるべく、Benchmark CapitalのSeries A投資ラウンドで700万ドルを調達していた。
Cyanogenが力を入れる領域は、Googleが二の次にしている、あるいはCyanogenがより優れたかたちで、もしくは違ったかたちで開発できると考えている部分だ。
CyanogenModプロジェクトの共同創設者であり、開発者でもあるSteve Kondik氏は「それ(CyanogenMod)を取り巻く開発者のエコシステムがほぼ完全なかたちでできあがっている」と述べたうえで「われわれは、ユーザーエクスペリエンスまわりの作業に力を入れるつもりだ。われわれがセキュアなサービスを作り上げていくさまが明らかになるだろう。より多くの人々に使ってもらうために、われわれはちょっとした工夫をいろいろ施す予定にしている」と語っている。
McMaster氏はCyanogenが高い確率で成功するだろうと考えている。同氏は、Cyanogenを直接利用している推定800万人におよぶユーザーたちとともに、より大きなことを成し遂げようと、2012年12月にKondik氏に連絡を取っていた。
McMaster氏は「Benchmark Capitalなどの企業は、第3の携帯電話向けOSが実現する可能性に興奮している」と述べるとともに「このOSは『Windows Phone』になるわけではなく、『BlackBerry OS』になるわけでもない。人々は、われわれが対象としている規模に気付いていない」と述べている。
CyanogenMod自体をインストールしている膨大な数のユーザーとは別に、CyanogenModをベースとするカスタム化された「Android OS」のROMを使っているユーザーはその2倍以上いるはずだとMcMaster氏は推測している。こういったROMには、Xiaomiが推進している「MIUI」といった有名なものも含まれている。
Cyanogenにとっての最初の1歩は、今後数週間のうちにCyanogenModのインストールアプリを「Google Play」ストアで公開することだ。これにより、携帯電話ユーザーは簡単にROMをアップデートできるようになる。このアプリは、ワンクリックでルート化とROMの変更を行うものではないが、ROMのインストールプロセスが効率化されるとともに、その過程でガイダンスも提供されるようになる。
Kondik氏によると、停電に備えてインストールのレジューム(再開)機能も搭載されており、何らかの問題が発生した場合には工場出荷時設定に戻せるようにもなっているという。
「こうしたインストールにしておくことと、停電でも元の状態に戻せ、根本的に堅牢な作りになっていることが重要なのだ」(Kondik氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス