Google会長のEric Schmidt氏なら国家安全保障局(NSA)による個人情報収集問題に厳しい物言いをするだろうと思っている人がいたら、考え直した方がいい。
Schmidt氏は、ニューヨークで行われた公開イベントで非営利団体New America Foundationの会長Anne-Marie Slaughter氏に対し、「スパイ行為は昔からあるもので、監視その他の活動はずっと行われてきた。このことについて判断するつもりはない。それがわれわれの社会の性質だ」と語った。
しかし、スパイ行為に関してSchmidt氏が最も懸念しているのは、個人のプライバシーが踏みにじられたことでも、Googleなどの企業が政府に顧客データへのアクセスを与えるよう強制されていたことでもなかったと、The Guardianが報じている。
「この問題がすべて知れ渡ったことによる本当の危険は、ほかの国々がきわめて厳重な暗号化を始めるようになって、われわれは一般に『バルカン化』と呼ぶのだが、事実上インターネットが分断されることだ。インターネットが国ごとに異なるものになっていくことだ」と、Schmidt氏は述べている。
「そうなってしまうと非常にまずい。インターネットの機能する仕組みが破壊されてしまう。私はそれが心配だ」とSchmidt氏は言い、その直後、政府のスパイ行為は新しい問題ではないという発言があった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」