サンフランシスコ発--Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は米国時間9月11日、TechCrunch Disruptカンファレンスの「Fireside Chat」と銘打たれたセッションにおいて、TechCrunchの共同創業者であり、投資家でもあるMichael Arrington氏と対談した。Zuckerberg氏は、同氏の一言一句に耳を傾ける満員の聴衆に直接話をするとともに、ソーシャルネットワーキングの巨人であるFacebookの将来の方向性を探ろうとしている投資家に向けて語った。
Zuckerberg氏は、Facebookのユーザー数が既に10億人を突破していることや「次の50億人」をつなげるという同社の長期的な使命など、さまざまな話題に言及した。なお同氏は、次の50億人のほとんどがインターネットへのアクセス手段を持たない人々であるため、この使命を達成するまでの道のりはより厳しいものになるだろうと述べた。
同氏は最近の調査を引き合いに出し、PCユーザーがFacebookに費やす時間は7分のうちの1分であるのに対して、モバイルユーザーは5分のうちの1分であると述べた。なおこの数値には、Facebookの傘下にあるInstagramに費やされる時間は入っておらず、Instagram自体は同調査によると最も時間が費やされるサイトの2位に付けている。
Zuckerberg氏は、同社が2012年にモバイル分野でユーザー層を拡大する(そして売り上げを伸ばす)うえで良い位置に付けていなかったことを率直に認めたうえで、同社はここ1年、ものごとを適切な順序で行うことに注力してきたと述べた。そしてその努力は明らかに実を結びつつある。
Arrington氏はZuckerberg氏へのインタビューで、業務に直接関係しない質問にもかなりの時間を割いた。例を挙げると、Arrington氏はZuckerberg氏に対して、NSAスキャンダルについての意見を求めた。Zuckerberg氏は「Facebookを利用するすべてのユーザーと、彼らがわれわれに託しているすべてのデータを守るのが、自らとFacebookという会社に課された責務だと考えている」と述べるとともに、「われわれと、われわれの自由を守るのが米政府の責務だが、彼らはこれら2つのバランスをうまくとれなかったのだと思う(中略)彼らは目指すところのバランスを伝えるうえで失態を演じた」と答えた。
またZuckerberg氏は、NSAスキャンダルが発覚した翌日に政府が監視の対象は米国人ではないと発表した際、「ほぉ、この発表は米国外でビジネスを展開しようとしている企業に対するとてつもない援護射撃だ。とても残念な発表だ」と感じたとも述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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