60fpsの4K映像対応のHDMIバージョン2.0--日本でも説明会を開催


HDMI Licensingの社長Steve Venuti氏

 HDMIフォーラムは9月12日、HDMIの最新規格であるバージョン2.0の記者説明会を開催した。4K解像度で毎秒60フレームまでの伝送をサポートしたほか、32オーディオチャンネル対応など、HDMI Licensingの社長Steve Venuti(スティーブ・ベヌーティ)氏が説明した。

  • HDMIバージョン2.0の進化点

 HDMIバージョン2.0は、9月4日にドイツのベルリンにて発表されたもの。前規格であるHDMIバージョン1.4から、最大帯域幅を18Gbps(バージョン1.4は10.2Gbps)にしたほか、最大32チャンネルまで対応するオーディオチャンネル(同8チャンネル)、オーディオサンプリングレートも同768kHzから1536kHzへと倍増されている。

 ベヌーティ氏は「約10年前にHDMI規格が開始された時は、あくまで部屋の中で活用するものだったが、現在はポータブルデバイスでも使えるようになった。今後もあらゆる状況を念頭に置きながら市場のニーズを満たしていきたい」と話した。

  • デュアル表示のイメージ

 4K対応では、従来の4096×2160の毎秒24フレームから毎秒60フレームまでの解像度に対応。フルHDの4倍の解像度を実現することで、スクリーンサイズもより大きくなるとしている。

 加えて同一スクリーン上に異なる2つのコンテンツを表示する「デュアル表示」も可能になる。2人の人が同じスクリーンを見ながら異なるコンテンツを視聴できるため、対戦ゲームなどに利用可能だ。

 音声も「マルチストリームオーディオ」へと進化する。最大4人までのマルチストリームの同時配信ができるようになり、複数言語の同時ストリーミングを実現。デュアル表示とあわせて利用できるほか、ユーザー1には日本語、ユーザー2には英語といった使い方が可能になる。

  • 32チャンネルオーディオのイメージ

 このほか、前バージョンからオーディオの再現性が2倍になった最大1536kHzのオーディオサンプリング、より立体的なサラウンド体験を提供する最大32のオーディオチャンネル、シネマ仕様となる21対9のアスペクト比への対応、動画と音声のストリームを動的に動機させる「ダイナミック自動リップ」などの新機能を搭載した。

  • HDMIバージョン2.0の機能比較

 対応機器同士を接続することで、1つのリモコンから複数の機器をコントロールできるCEC(Consumer Electronics Control:家庭用電子機器制御)も、バージョン2.0では拡張コマンドと拡張コントロールを備えている。

 なお、バージョン2.0による新機能は既存のケーブルに対応しており、新ケーブルは不要だ。コネクタとポートも既存のまま使用できるとしている。HDMIバージョン2.0の準拠試験仕様は2013年末までに発表される予定だ。

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