グーグルは9月4日、東日本大震災で津波の被害を受けた岩手県、宮城県沿岸部のストリートビュー画像を更新した。また、福島県内の避難指示区域を含む沿岸部のストリートビューを新たに公開した。同社の提供する「未来へのキオク」では震災前、震災直後、震災3年目の風景を比較して閲覧できる。
グーグルでは、震災の被害の様子と復興の過程をストリートビューで記録するプロジェクト「東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクト」を2011年7月に開始。約半年かけて東北地方の沿岸地域や主要都市周辺を撮影し同年12月から公開している。また、2013年3月には当時、計画的避難区域に指定されていた浪江町内を撮影・公開した。
そして今回、岩手県6市町(大槌町、大船渡市、釜石市、宮古市、山田町、陸前高田市)、宮城県11市町(石巻市、岩沼市、女川町、気仙沼市、塩竈市、仙台市、多賀城市、名取市、東松島市、松島町、南三陸町)、福島県4市町(いわき市、伊達市、浪江町、二本松市)を、4~8月にかけて再撮影し、9月にストリートビューを更新。
さらに、福島県は避難指示区域にあたる双葉町や大熊町、また飯舘村、葛尾村、川内村、楢葉町、広野町、南相馬市など、8市町村を新たに撮影・公開した。グーグル グループプロダクトマネージャー/復興担当の河合敬一氏によれば「避難指示区域の8割はカバーできた」とのことで、今後は川俣町、富岡町を新規公開するほか、田村市を再撮影するとしている。
「一昨日も双葉町の人と話したが、県内・県外を含めて避難している状況の中で、自分の家がどうなっているのかご覧になりたい方や、自分の生まれ育ったふるさとを2年以上ご覧になっていない方が沢山いる。これをインターネットの力を通じて伝えられるのは大変ありがたいことだと、応援の言葉もいただいている」(河合氏)。
またグーグルでは、2012年12月に震災遺構デジタルアーカイブとして、東日本大震災で被害をうけた岩手県、宮城県、福島県の施設の外観・構内を撮影して公開している。中学校や魚市場などこれまでに約70カ所以上を公開しているが、新たに岩手県陸前高田市の再生された“奇跡の一本松”や、宮城県東松原市の鳴瀬第二中学校、宮城県塩竃市の茶舗「松亀園」などを追加した。
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