(編集部注:米CNETによる「GALAXY S4 Zoom」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は9月2日に公開されています)
この2つのカメラを比較するためには、センサのサイズ、解像度、レンズなど、多くの変数を考慮に入れる必要がある。また、焦点距離や被写界深度も違っており、これによって、撮影対象にどのくらい近づけるかなども変わってくる。「Lumia 1020」は34または38メガピクセルの写真を撮影できるが、電子メールで写真を送りたい時は、5メガピクセルまで縮小される。(もちろん、コンピュータからLumiaの巨大な高解像度写真にアクセスすることもできる)。
再び言うが、イメージセンサが大きく、低光量性能に優れるLumia 1020は、Nokiaの優れた「Pro Camera」アプリを使わず、通常のカメラアプリでオートモードを使った場合でさえ、絶対的な画像品質については「GALAXY S4 Zoom」を上回っている。
また、ポケットへの入れやすさについては、Lumia 1020の方がはるかに勝る。しかし、カメラとしての使いやすさに関しては、両者の評価は逆になる。Lumia 1020のPro Cameraアプリ(41メガピクセル写真の撮影や手動設定が行える)には、GALAXY S4 Zoomにあるようなプリセットモードはなく、カメラに詳しくない人にとっては使いにくいものになっている。さらに、手動設定についても、絞りや色彩管理がないなど、調整できる項目が少ない。
Lumia 1020はまた、Pro Cameraアプリでは至近距離での接写はできない。GALAXY S4 Zoomの写真は、画像処理後はプレビュー時よりも鮮明さの点で劣るように見えるが、少なくとも接写モードを見つけるのは簡単だ。
GALAXY S4 Zoomの色はより暖かく、黄色味が強いが、必ずしも正確だとは言えない。一方で、Lumia 1020は被写体深度が浅く、焦点の周囲のものはぼやける傾向があるが、この効果は万人受けするものではない。
オートモードでの低光量撮影では、Lumia 1020がはるかに優れているが、GALAXY S4 Zoomの場合、自分で切り替えなくても、夕方の撮影では自動的に夜間撮影モードに切り替わってくれることもある。Lumia 1020のデジタルズームによるトリミングは素晴らしいものだが、GALAXY S4 Zoomの光学ズームなら、遠くから対象物の近くに寄ったのと同じように撮影できる。
撮影間隔もGALAXY S4 Zoomの方がずっと短く、NokiaのPro Cameraアプリでは高解像度の写真の保存に6秒かかるのに対し、Zoomはオートモードで3秒以下だ(「Windows Phone」のスマートフォンは、オートフォーカスとフラッシュの両方をオンにした場合、通常は撮影間隔が2.5秒程度になる)。
使ってみると、ボディの大きさを別にすれば、GALAXY S4 Zoomの方が使いやすく、より幅広い、柔軟性の高い操作ができることが分かった。また、屋外写真ではGALAXY S4 Zoomの方がやや好ましい写真が撮影でき、写真のトリミングやリサイズをしなくても、簡単にクローズアップの写真を撮ることができる。
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