ソニーは9月3日、ヘッドマウントディスプレイ「Personal 3D Viewer」に、新製品「HTZ-T3/T3W」を発表した。専用のモバイルバッテリに加え、WirelessHD対応機をラインアップし、より自由な視聴スタイルを提案する。両機種ともに発売は11月中旬。店頭想定価格はT3が8万円前後、WirelessHD対応のT3Wが10万円前後になる。
Personal 3D Viewerは、頭に装着することで750インチ相当の大画面が視聴できるヘッドマウントディスプレイ。2011年に「HMZ-T1」を発売し、今回が3世代目になる。
従来ヘッドマウントディスプレイとプロセッサ部を接続することで、電源供給や映像再生をしていたが、新モデルから専用バッテリを採用することで、電源フリーを実現。タブレットやスマートフォンなどのモバイル機器とバッテリ部を接続すれば、モバイル環境での視聴が可能になった。
ヘッドマウントディスプレイ部と専用バッテリ部は約1.2mのケーブルによる有線接続。バッテリ部にHDMI/MHL端子を備え、ケーブル1本でモバイル機器との接続に対応する。
ゲーム機やBDプレーヤーなど据え置き型の機器と組み合わせて使用する際は、プロセッサ部と据え置き型機器をHDMIケーブルで接続し、プロセッサ部からヘッドマウントディスプレイにコンテンツを送信する。上位機T3WのみWirelessHDに対応し、プロセッサ部とヘッドマウントディスプレイへの送信部分をワイヤレス化。バッテリ部のみの接続で大画面視聴が行える。
画質面では、新開発の専用LSIを搭載することで、ハイパフォーマンス、低遅延、低消費電力を実現。ソニーのBDレコーダー最上位機である「BDZ-EX3000」にも搭載されている映像エンジン「CREAS Pro」を継承した新「エンハンスエンジン」により、オリジナルに近い精細感を再現する。
2D再生時のリアル感を向上させる新「スクリーンモード」も用意。これはスクリーンが湾曲して見えるように映し出すことで映像に奥行き感を再現するというものだ。ゲームプレイ時に効果的な、暗部の視認性改善や、スクリーンサイズを750インチから530インチ相当にまで4段階で変更できるスクリーンサイズ調整も備える。
2世代機「HTZ-T2」から、イヤホンジャック部の付け替えに対応しているが、新機種ではプロセッサユニットからのヘッドホン接続にも対応。標準プラグを装備したほか、ヘッドホンアンプと32bit DAC搭載により、32bitでのヘッドホン出力が可能だ。サラウンド再生は「7.1ch Virtualphones Technology」により、従来の5.1chから7.1ch再生へとバージョンアップしている。
外観は、ケーブルを直径4mmから3.2mmにスリム化したほか、重量を330gから320gへと軽量化。外部の光を遮るライトシールドの付け外し部分を改善したほか、ヘッドパッド部の形状を大きくすることで、装着感を改善している。また、レンズの位置合わせや後頭部のバンド調整をしやすくすることで、装着時のストレスも軽減した。
ヘッドマウントディスプレイのほか、プロセッサ、専用バッテリ、収納ケースを同梱。T3には「MDR-EX300」相当、T3Wには「MDR-XB90」相当のヘッドホンを付属する。
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