既報の通り、グリーが2013年6月期通期決算を発表した。売上高は1522億3800万円(前期比4%減)、営業利益は486億1500万円(同41%減)、経常利益は532億5700万円(同35%減)、純利益は225億1400万円(同53%減)で減収減益となった。
ブラウザゲームにおける2013年6月期第4四半期のコイン消費は約410億コイン(スマートフォンが約200億コイン、フィーチャーフォンが約210億コイン)。フィーチャーフォン向けの課金収入は減少しているが、その一方でスマートフォン事業の課金収入はほぼ横ばいとなり、フィーチャーフォン向けの落ち込みをカバーしきれなかった。
だが、パートナーであるグラニが手掛けるブラウザゲーム「神獄のヴァルハラゲート」は、7月には4月比で2.8倍となるコイン消費を実現。今後もタイトルや施策次第でブラウザゲームのコイン消費は拡大すると見込む。既存タイトルについてもゲームモデルを改善することで、再成長を促していく。2014年6月期上半期には、スマートフォンの以降を優先。合計約10本(自社提供が約3本、パートナーとの提供が約7本)の新規タイトルを投入する。
ネイティブゲームに関しては、2013年6月期第4四半期のコイン消費は約120億コイン(国内、海外でそれぞれ約60億コイン)。2014年6月期上半期には国内が約10本、海外が約5本の新規タイトルを投入する。国内ではカードゲームのほか、新規ジャンルへの投資を積極化。海外については、5月に単月黒字化を達成した米国を筆頭に投資を強化し、韓国ではKakao向けのタイトルも投入する。
一方で、イギリスやオランダなどの拠点を閉鎖した。また、不振のブラウザゲーム14本、ネイティブゲーム38本などを終了して67億円の特別損失を計上。「選択と集中」を進めるという。「米国でも提供するタイトルを絞り込んで成功させている企業がある。この手法を日本でも取り込んでいく」「(タイトル本数を絞るとは言え)6カ月で25本もタイトルを出せる会社は少ない。ゲームを出す力は引き続き持っている」(いずれもグリー代表取締役社長の田中良和氏)
また、費用削減にも取り組む。同社の社員数は6月末時点で前年比約800人増の2333人。今後は残業代や採用の見直しを図ることで人件費も抑制していく。
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