グリー、TCG事業にコアバリューを活かす--スマホ活用や「進撃の巨人」参戦も

 グリーの子会社であるグリーエンターテインメントプロダクツは6月25日、6月27日より商品展開を開始するトレーディングカードゲーム(TCG)「SiegKrone」(ジーククローネ)の製品発表会を開催。今後の展開などについて説明した。

 ジーククローネは複数のタイトルが同一のルールで競い合うことができるTCG。シリーズ第1弾には、GREEで展開しているソーシャルゲーム「聖戦ケルベロス」を採用。ソーシャルゲームで登場するカードイラストに加え、新たに有名イラストレーターによる描き下ろしイラストを追加する。構築済みのスターターデッキ「聖戦ケルベロス 紅蓮の戦乙女」、「聖戦ケルベロス 翠明の天使」はともに6月27日発売予定で価格は各1300円。ブースターパック「聖戦ケルベロス 創世の神判」は7月25日発売予定で、価格は1パック7枚入り315円。20パックが入ったボックスは6300円。

  • ディレクターを務めた井上智代さん

  • 人気イラストレーターを多数起用

  • スターターデッキには、一定の割合でGSS(グリージーククローネスペシャル)カードが封入されている

 ジーククローネでは、コストを支払って手札に加えるドローシステムや裏向きカードを配置するアシストシステム、勝負カードを復帰させるリカバリーシステム、逆転を狙える逆転登場システムとなど、相手との駆け引きや読み合いを重視したシステムとなっている。またソーシャルゲームでおなじみとなっている進化や覚醒といったカード強化の要素も盛り込まれている。

  • ジーククローネの特長となる5つのポイント

  • ソーシャルゲームらしい進化・覚醒といったカード強化システムも取り入れている

 今後の展開として、シリーズ第2弾にはテレビアニメも放送されている人気漫画「進撃の巨人」の参戦を発表。9月26日にスターターデッキ、今秋にブースターパックを発売予定としている。ほかにも発売記念交流会や、すでに150回以上開催している体験会キャラバン「ディーラーズキャラバン」の継続開催、公認ショップ大会などを実施していく。

  • 人気作品「進撃の巨人」がジーククローネに参戦する

  • 今後のロードマップ。ショップ大会だけではなく、公式大会イベントも予定している

 このほか、グリーのコアバリューを活かした施策として、まずソーシャルゲーム「聖戦ケルベロス」との連動キャンペーンを実施。ジーククローネの新規イラストカードがゲーム中でも登場。ゲーム内でもイベントを実施して連携を図る。

  • 同社の執行役員でプロデューサーを務める原田考多氏

  • グリーが持つインターネット、モバイル、ソーシャル、ゲームというコアバリューとTCGの要素を組み合わせて、新しい価値を提供する

  • ソーシャルゲーム「聖戦ケルベロス」との連動キャンペーンを展開

 そしてもうひとつがスマートフォンアプリ「DUEL SUPPORTER」。Android/iPhone向けに7月1日に配信予定で、TCGプレイヤー向けの計算機やジーククローネに特化した計算機能、バトルを記録するログ機能などを搭載。さらに今秋リリース予定として「ジークヘルトカードクリエイター」という機能も実装する。アナログカードにデジタルカードを加え、新たな「ジークヘルトルール」で遊ぶことができるというものだ。

  • さまざまな機能を搭載したスマホアプリ「DUEL SUPPORTER」

  • スマホを活用した新たなルールを提供

  • デジタルの特製を活かした、カスタマイズ性をランダム性の要素を取り入れている、

 昨今のTCG市場規模拡大からか、多数の新規企業の参入や新規タイトルが発売が相次いでいる状況のなか、同社の執行役員でプロデューサーを務める原田考多氏からは、参入を決めた際の率直な心境として「そんなに甘くないとは感じています。商品とサービスでは負けないということは大前提。ここがいい加減のままグリーっぽさを出しましたというだけでは、完全にやられてしまうと。まずは商品の面白さとクオリティ、そしてインフラのサポートは、ほかに負けない環境つくりをしていくのが大前提と考えています」という。

 その上でグリーが持つ“らしさ”は十分アドバンテージになるという。「例えばカードゲームユーザーのコミュニケーション場所として、SNSの存在は強いです。GREEのコミュニティでもTCGに関しては10万人規模で形成され、活発な会話がされています。またアプリ開発についても蓄積があります。スピード感やクオリティについてもアドバンテージになると思います。また、TCG業界とインターネットは、いろんなことができる可能性がまだまだあると考えています。ネットやソーシャルが活かせる素地が多分にあり、きちんとアプローチをかけていけば、ユーザーに受け入れてもらえ、一定の成果が出せると考えています」と語った。

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