サイバーエージェント子会社のサイバーエージェント・クラウドファンディング(CAC)は8月7日、クラウドファンディングサービス「Makuake」を公開した。
クラウドファンディングとは、実現したいアイデアやプロジェクトに対してインターネット上で不特定多数から資金を集めるというもの。クラウドファンディングは、(1)プロジェクトに対して見返りを求めない「寄付型」、(2)プロジェクト実現後、その権利や成果物を購入できる「購入型」、(3)プロジェクト実現後、金銭的なリターンを得られる「投資型」――の3つに分類されることが多いが、Makuakeでは、購入型からサービスを展開する。
サービス開始時点では、「川島永嗣が世界に挑戦する日本人アスリートを応援!グローバルアスリートプロジェクト!!」「福島の子供たちにもっと遊びを!遊びのたねプロジェクト」「北海道『十勝』が舞台の映画を制作、知られざる魅力を世界に発信して地域貢献したい!」など、スポーツ、地域支援、エンターテインメントなど幅広い分野の7プロジェクトが掲載されている。8月後半には、組み立て式人型ロボット「RAPIRO」のプロジェクトなども掲載される。プロジェクトは内容にもよるが、約2カ月掲載し、予定していた金額が集まれば達成、集まらなければ支援者に返金される。達成金額の20%が手数料となる。
プロジェクトページはFacebookライクなユーザーインターフェースを採用。プロジェクトの進ちょくに関しても、投稿しやすいようにしているという。9月にもスマートフォンアプリも提供する予定で、アプリから写真とテキストを手軽に投稿できるようにすることで、プロジェクトの企画者と支援者が密なコミュニケーションを取れる仕組みを用意する。
サイバーエージェントグループでは、5月にクラウドファンディングサービスへの参入を発表。6月には「Geenie(ジーニー)」の名称でティザーサイトを公開したが、その後サービス名をMakuakeと変更。今回のサービス開始に至った。
Makuakeでは、あえて注力する分野を作らず、プロジェクトごとに掲載を検討していくという。「ジャンルを絞れば絞るほどターゲットが狭くなる。ほかのサービスにはない、ワクワクするエクスペリエンスを提供していく」(サイバーエージェント・クラウドファンディング取締役の坊垣佳奈氏)。
今後は、サイバーエージェントが提供する「Ameba」の強みを生かし、有名人や著名人に関わるプロジェクトや企業とのプロジェクトを展開するほか、グループのサービスを通じたプロモーションなども進める。「ファンを巻き込みながら何かを作るというところで、Amebaの実績もあって『一度世に出してみよう』と言ってもらえるような手応えはある。自社のキラーコンテンツを連動させながら、世の中の人がもう少しクラウドファンディングを身近に感じられるようなサービスにしたい」(サイバーエージェント・クラウドファンディング代表取締役社長の中山亮太郎氏)。
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