サムスン電子ジャパンは8月1日、GALAXYと連携したデジタルサイネージ「店舗の力“AIR”」シリーズを発売すると発表した。8月30日に出荷を開始予定だ。NTTドコモとサムスン電子が連携して開発したもので、NTTドコモの法人事業部と大日本印刷を通じて販売する。
端末は32型の「TPA32C」と40型の「TPA40C」の2モデルで、ディスプレイの背面にはコンパクト無線LANルータを搭載する。
専用のアプリをインストールしたGALAXY S4またはGALAXY NoteIIを使って、撮影した料理の写真に手書きのポップを添えるなどしたオリジナルのポップを作成し、簡単にTPA32CやTPA40Cに転送できる。PCや有線のインターネット回線を使うことなく、スマートフォンで更新できる手軽さも特長の1つだ。
サムスンは、国内において2008年からデジタルサイネージを販売しており、2011年に省電力型・リモコンで操作可能なデジタルサイネージとして「店舗の力」を販売。今回はその後継モデルとなる。
サムスン電子ジャパン Display事業Group 部長の宮田隆氏は、デジタルサイネージは米国で生まれ、IT化や人件費削減、本社から支店への一括管理を目的としているが、日本では独自の需要があると説明する。
「日本のお客様からは、気候やイベント、人の流れを見ながら現場ですぐにコンテンツを差し替えたいという声が多くあった。メニューボードを1日3回、現場で判断しながら更新したい。本部も現場力を尊重しているのが垣間見え、それが日本の独自性なのではないか」(宮田氏)
現時点での対応端末は、GALAXY S4またはGALAXY NoteII。Android 4.1以上のGALAXY S3、GALASY S3αもサポート予定という。それ以外の端末に関しては、サムスン製以外も含め検証後に今後サポートしていくという。
サムスンは、グローバルで展開するSamsung Smart Signage Platform(SSSP)のオープンプラットフォームを持っており、店舗の力“AIR”は、SSSP上で日本で開発された。デジタルサイネージのためのソフトウェア開発キット(SDK)とAPIも公開している。
それらを利用し、ソフトウェアの開発などを手がけるベンチャー企業アシアルが簡単にスマートフォンから店舗の力“AIR”へ転送できるアプリを開発した。アシアル以外に、マインドシステムは200以上のポップのテンプレートを販売するほか、パフォーマは施設予約案内表示専用アプリを開発中で2013年秋をめどに公開する予定。
価格はオープンで、店舗の力“AIR”シリーズと専用イーゼルスタンドをセットにして販売する見込み。「40型は20万を切る価格。32型はそれより安く15~16万をターゲットとして考えているが、決定したものではない」(NTTドコモ 法人事業部 第二法人営業部 パートナー営業推進 担当部長の下条裕之氏)
目標販売台数は、年間5000台としている。
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