韓国エレクトロニクス大手のサムスンが新興企業Boxeeを買収した。Boxeeが米国時間7月3日、米CNETに対してこれを認めた。
これまでにTechCrunchが匿名情報筋らの話としてこの買収について報じ、買収金額は約3000万ドルだとしていた。その後、イスラエルのメディアもこの買収について報じた。
Boxeeは身売りを検討していた状態で、最近の報道によると、当初は新たな資金調達ラウンドを模索していたが、その後、完全な売却先を求めていたという。
Boxeeは、インターネットサービスから直接テレビへと映画や番組をストリーミングする製品をいち早く提供した企業のうちの1社だ。しかし、この市場は「Roku」、「Apple TV」、そしてサムスン自体も参入して競争が激化した。Boxeeは自社の優位性の主張に苦戦し、また、関連分野へと事業を拡大しても伸び悩みに苦しんでいた。
同社はオープンソースソフトウェアの枠を超えて事業を拡大し、クラウドベースのDVRなどのサービスを提供し始めた。しかしセットトップボックスの市場は、独自のDVRサービスを展開するケーブルテレビ企業や衛星テレビ企業などの競合企業で既にあふれかえった状態にあった。
比較的低価格での今回の買収は、サムスンによる最近の一連の投資のうち最新の案件だ。民生エレクトロニクスメーカーである同社は、イノベーションの推進と顧客ベースの拡大を模索している。最近の投資としては、注目されたもの(パネルメーカーのシャープへの出資)と控えめなもの(スタイラスメーカーWacomやストレージソフトウェア企業NVELOへの出資など)の両者がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」