政府による広範な監視に対する非難が大西洋を越えて広まった。一部の報道によると、英国の諜報機関は世界の通話およびインターネットトラフィックから膨大な量のデータを収集して保存し、その情報を米国家安全保障局(NSA)と共有しているという。
英国の政府通信本部(Government Communications Headquarters:GCHQ)が、世界の通信を伝送する光ファイバケーブルに密かにアクセスしたと、The Guardianは報じている。GCHQはこれらのケーブルから膨大な量のデータにアクセスして最大30日間保存し、GCHQとNSAのアナリストがそれを分析できるようにしている。
The Guardianが英国時間6月21日に報じたところによると、NSAを内部告発したEdward Snowden氏から提示された文書によって、「Tempora」というコードネームが付けられたこの秘密作戦が明らかになったという。Temporaは、「通話記録や電子メールメッセージの内容、Facebookへの投稿、あらゆるインターネットユーザーのウェブサイト閲覧履歴」へのアクセスをGCHQとNSAに提供する。
The Guardianによると、Snowden氏は「これは米国だけの問題ではない。英国はこの戦いに巨大な戦力を投入している。彼ら(GCHQ)は米国よりたちが悪い」と述べたという。
The Guardianの報道によると、GCHQは令状や「いかなる形の国民の承認および議論」もなしに、約18カ月前からその作戦を実行しているという。
さらに、The Guardianは、そうした情報は十分な安全対策システムの下で合法的に収集されたとする「諜報分野に詳しい」ある情報筋の話も引用した。この情報筋はThe Guardianに対して、収集された情報は「重大な犯罪の発見と防止という点で大幅な進歩につながった」とも述べた。
一部報道によると、GCHQは2012年までに毎日6億件の「テレフォンイベント」を処理するようになっており、200本以上の光ファイバケーブルにアクセスしたことを今回リークされた文書は示しているという。GCHQは、一度に数テラバイトのデータを処理するために、より多くの回線にアクセスし、英国と世界中でデータ施設を拡大する取り組みを続けている、とThe Guardianは報じた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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