浜田氏:分かりやすく言うと、LINEアプリのプロフィール画面から、スマートフォンの中にある電話帳アプリを立ち上げられる機能です。いまは有料の音声通話を使うには、一度LINEアプリを終了して、話したい相手を電話帳で探す必要がありますが、それをショートカットできるようになるということです。ですので、一部で話題になっているような、無料通話アプリに無理やり有料の機能をつけるということではありません。
菅川氏:もちろん賛否両論はあると思いますが、弊社が実施した顧客調査によると、LINEの無料通話とドコモの音声通話は使い分けができているという結果が出ています。それはどういうことかというと、それぞれのライフステージによって変わってくるのですが、たとえば中高生ですとお小遣いも少ないので有料の音声通話は使いづらく、かつ連絡する相手も友だちなので、ほとんど無料通話を使っている状況です。
それが大学生や社会人になると多少お金も増え、コミュニケーション先も広がっていきます。そうすると上司や目上の方など、ちゃんとつながりたい相手には、やはり無料通話ではなく、通常の音声通話を使っているということが分かりました。ですので、LINEに音声通話ボタンをつけてもまったく使われないとは思っていません。
菅川氏:アプリはドコモ専用に開発するのではなく、ドコモユーザーであれば通常のLINEアプリに音声通話ボタンが表示される仕様になります。端末や友だちの判別の仕組みなどは、現在LINEに開発していただいている状況なので、申し訳ありませんがこちらからお答えすることはできません。
菅川氏:弊社の調査結果をみると、実は音声通話と同様にメールでも使い分けができています。たとえば「誕生日メール」など長く残したいメールや、保存しておいてほしい重要な内容のメールなどには、キャリアメールが使われています。LINEなどのチャットアプリはどうしてもメッセージが流れてしまいますし、検索機能などもついていなかったりしますので、そこは用途が分かれていて共存していくのだと思っています。
また、やはり年配の方々はまだまだキャリアメールを使っていますし、ドコモではまだ3分の2がフィーチャーフォンユーザーですので、キャリアメールのニーズは高いと思っています。
菅川氏:発表会ではお話していますが、プロモーションにおける連携や、らくらくスマートフォンのように商品力を向上させる取り組みを検討しているところです。また、プラットフォーマー同士の提携でもありますので、それぞれのサービスをどう組み合わせることでシナジーを生むことができるのかを考えています。今回は主に音声通話での連携ですが、それ以外の分野でもいろいろと検討していきたいと思っています。
浜田氏:ドコモでは、iモードケータイからスマートフォンに機種変更するきっかけにLINEを挙げる方が多くいます。そういう意味では、ドコモのネットワークや端末であればLINEをよりよく使えますよというところも、スマートフォンの魅力の1つになるかと思いますので、 (提携による)販売力向上という点でも期待したいですね。
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