4K8Kといった次世代放送サービスの開始を目指し、大学、放送、通信、テレビメーカーなど21社は、一般社団法人次世代放送推進フォーラムを設立した。2014年に開催されるサッカーワールドカップにおける4K放送を皮切りに、次世代放送の本格的スタートを狙う。
次世代放送推進フォーラムは、英文名をNext generation Television and Broadcasting Promotion Forumとしており、略称名は「NexTV-F(ネックスティービーフォーラム)」。2013年5月2日に設立社員総会が開かれ、5月7日に設立(法人登記)された。理事長を東京大学大学院教授・情報学環長の須藤修氏が務め、副理事長には井上弘氏(日本民間放送連盟会長)、片山泰祥氏(日本電信電話代表取締役副社長)、平井一夫氏(ソニー代表執行役社長兼CEO)、松本正之氏(日本放送協会会長)らが就任している。
須藤氏は「日本が世界に提案してきたハイビジョンは世界のテレビ放送の標準になった。4K、8Kといった次世代映像でも標準となるような技術、ノウハウを日本から発信していくことが国際貢献につながり、日本の産業強化にもつながる」とフォーラム設立の意義を話した。
総務省検討会では、2014年には4K、2016年には8Kの映像に関心を持つ視聴者が体験できる環境を整備し、2020年には、テレビによって4K、8Kの放送を視聴可能にするというロードマップを描いている。NexTV-Fは、技術、コンテンツ、周知・広報検討会などを重ねながら、次世代放送の開始をサポートしていく予定だ。
総務省副大臣の柴山昌彦氏は「ロードマップは相当思い切った内容だと思う。これを実現することで、放送分野に関して、日本は世界に対しリードすることができる。また4Kや8Kはテレビ向けコンテンツとしてだけではなく、医療、機械の設計、防犯など大きな波及効果を期待している」とNexTV-Fに期待を寄せる。
会場内では、ソニー、東芝、シャープから発表されている4Kテレビが並べられたほか、NHKによる8K映像のデモや開発中の4K用エンコーダなども展示された。NexTV-Fでは、4K、8K用エンコーダのワンチップ化を目指すとともに、コンテンツ制作、送出システムの貸出などを実施していくとのことだ。
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