Interop Tokyo 2013

ドコモが考えるモバイルOS「Tizen」の価値--下半期に国内投入へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 幕張メッセで開催中のネットワーク技術の展示会「Interop Tokyo 2013」の併設イベント「スマートデバイスジャパン 2013」。2日目となる6月13日には、NTTドコモ マーケティング部 担当部長 戦略アライアンス担当である杉村領一氏が登壇し、同社のスマートフォンで採用を予定しているモバイルOS「Tizen」について語った。なお、杉村氏はTizen Associationのチェアマンも務めている。

ドコモがTizenを選んだ理由

 杉村氏はまず、現在のスマートフォンの動向について説明した。杉村氏によれば、今日のスマートフォンにいたるまでの大きな動きは、1999年にドコモがiモードを提供してから始まっており、携帯電話上でインターネットを使えるiモードの存在が、世界的に大きなブレイクスルーになったという。さらにドコモは、AndroidなどのベースにもなっているLinuxを携帯電話にいち早く搭載することで、技術的なブレイクスルーも実現したと説明した。

  • NTTドコモ マーケティング部 担当部長 戦略アライアンス担当の杉村領一氏

 そしてもう1つの大きな動きは、2009年前後にAndroidなど現在主流のスマートフォンOSが登場したことだ。これにより、直感的な操作ができるインターフェースや、世界規模でビジネスができるアプリマーケットが生まれ、新たな価値を提供したことで現在の盛況につなっているという。

 世界的にスマートフォン市場は拡大基調にあるが、一方で最近はFacebookやグーグルなど、通信キャリアが提供するネットワークの上でサービスを展開するOTT(Over The Top)プレーヤーが急速に支持を集め、世界的に大きな影響力を持つようになった。実際Facebookなどは、世界で多数のユーザーを抱えるボーダフォンやチャイナモバイルを、はるかに超える会員数を獲得している。

 またスマートフォンを提供するベンダーも、現在はアップルとサムスンが大きなシェアを獲得しており、日本のベンダーはソニーモバイル以外、大きなプレゼンスを発揮できていないとのこと。こうしたことから杉村氏は「新しいことを考える時は日本のマーケットだけを考えていては駄目。グローバルに向けた価値を提供していかないといけない」と強調した。

  • 携帯電話でのインターネット利用を実現したiモードやAndroidなどが現在のスマートフォンの基礎を作った

  • スマートフォンの普及でOTTが躍進し、携帯電話事業者を超える会員を抱えるようになった

  • 今後はネットワークとデバイスを分離し、その間をクラウドでつないでシームレスな環境を実現したいとしている

 そうした価値を提供する上で、ドコモはデバイスやネットワークに依存するのではなく、クロスデバイス、クロスネットワークで価値を提供するプラットフォームが必要だと、杉村氏は話す。またそうした環境の実現には、クラウドとHTML5が大きな役割を果たすと考えているようだ。

 サービスとネットワークを分離し、その間をクラウドでつなぐという考え方は、Tizenのリーディングコンセプトとして提示しているとのこと。特定の企業に依存するのではなく、それぞれの企業が自由な発想で新しい価値を提供したいという思いで、Tizenのメンバーは集まっているのだという。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加