登録方法は簡単かつシンプルだ。アプリをダウンロードするとまず最初に簡単なガイダンスが表示される。フリックして進めていくと、明細を表示させたい銀行やカードをチェックボックスで選択できる。
いきなりアカウント登録をさせたりしないのは、ユーザーのハードルを低くするための配慮だという。「登録してもらえるよう、ユーザーインターフェースの構築には何カ月も時間をかけた」とマネーツリー代表取締役社長のポールチャップマン氏は自信を見せる。
途中でメールアドレスとパスワードを入力するが、このアカウント登録によりクラウドを介し、アプリを各端末に入れておけばiPhoneとiPadなど複数の端末からアクセスできるようになる。また、別途アプリを起動するためのパスワードの設定なども行う。このパスワードの入力を5回誤ると自動でログアウトされ、アプリをダウンロードしたばかりの初期状態に戻る仕組みだ。
各金融機関のIDやパスワードの登録は最後で、まったく登録せずともアプリを起動することはできる。
なお、ウェブサイト経由で残高照会やクレジットカードの明細を見たことがある人ならご存じかもしれないが、このとき、口座番号やクレジットカード番号を直接入力することはない。別途、あらかじめ発行されたIDやパスワードを使用する。オンライン明細を確認する手段としてMoneytreeを利用するのは、もっとも安全な方法の一つだとしている。
このアプリの真髄は、単に明細を確認できるだけではなく、「データ分析機能」によって半自動でお金の流れを管理できることにある。
例えばクレジットカードの明細に「JR東日本モバイルSuica」の文字あれば、自動的に支出の分類を「電車」、「西友」の文字があれば「食糧」に分類してくれる。判断がつかないものは「?」マークになり、自分でアイコンを選択してジャンルを指定すればカテゴリ付けができる。
また、現金で支払った時は別途手動で入力し、自動の振り分けと手動入力によって入力の手間を最大限に省けるようになっている。「支出」を見れば、ジャンル毎に1月に使用した金額が一目で分かる。今月は外食より自炊が多かったのでいい調子──などと自己分析するのにも役立つ。
使用してみた印象では、まだ「?」になる率が高いが、アイコンをタッチするだけで分類ができるため、イチから入力するよりもラクだと感じる。「1円単位で管理したい細かい人、ざっくりの人でも使えるように設計してきた」(Money tree営業担当のマーク マクダッド氏)。マーク氏はプログラミングもできる営業部長として、開発を手がけてきた。
実際に2週間ほど使用してみたが、クレジットカードの使用履歴や口座の入出金も簡単にチェックできるだけでなく、忘れがちなクレジットカードの引き落とし金額などもわかるため、非常に便利なアプリだと感じた。特に、現金よりクレジットカードの使用比率が高い人にはオススメのアプリだ。
なお、「ゴールは自分のお金のことを一目でわかるようにすること。家計簿という概念は取り払いたい。だから、Moneytreeeは家計簿とは言っていない」と説明する。
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