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「Square」が日本上陸--スマホをカード決済端末に

藤井涼 (編集部)2013年05月23日 20時25分
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 モバイル決済の米Squareは5月23日、スマートフォンをカード決済端末として利用できるサービス「Square」の日本での提供を開始した。北米地域以外では初の海外展開となる。2012年9月に資本提携した三井住友カードと戦略的業務提携を締結し、国内の中小企業マーケットを開拓していく。

  • 米Square ジャック・ドーシーCEO(左)と三井住友カードの島田秀男社長(右)

 Squareは、Twitterの共同創業者でもあるジャック・ドーシー氏が2009年に米国で開始したサービス。専用アプリ「Squareレジ」をインストールしたスマートフォンのイヤホンジャックに、切手サイズの正方形(スクウェア)の端末「Squareリーダー」を差し込むだけで、クレジットカードリーダとして使えるというものだ。

 SquareリーダーやSquareレジアプリ(POSツール)、データの分析ツールなどは無料で利用でき、1回の取引につき3.25%の手数料が発生する仕組み。クレジットカードは、VisaとMasterCardに対応しており、売上げは翌営業日に指定の口座に振り込まれる。顧客は、テキストメッセージやメールでレシートを受け取れるほか、プリンタですぐにレシートを印刷することも可能だ。

全米のスターバックス店舗で採用

 Squareは米国とカナダで提供されており、2009年のサービス開始から約3年で加盟店数は300万(現在は420万)を超え、年換算取扱高は年間150億ドルにのぼるという。また、2012年にはスターバックスと提携し、全米約7000のスターバックス店舗にSquareを導入した。

  • 米国とカナダではすでに420万店舗が利用

 ドーシー氏は、Squareを利用することで個人店舗からチェーン店まであらゆる規模の店舗が簡単にクレジットカード決済を導入できると強調する。また、海外展開先に日本を選んだ理由については「経済力、市場規模、成熟度などいくつかの基準に照らして選んでいる。日本の経済は成長しており、中小企業も非常に多い」と説明。品質に対するこだわりや“わびさび”の精神など、日本独自の文化にも共感できるためとした。

 また、日本ではすでにソフトバンクが米PayPalと合弁会社を設立して、スマートフォンでカード決済が利用できる「PayPal Here」を展開している。競合他社への勝算については、独自のPOSシステムやシンプルな操作性など、Squareの優位点を挙げた上で「一番乗りが重要なのではなく、一番いいものを提供することが重要だ」と語った。

Squareのサービスを早期に日本展開

 同日の記者発表会に登壇した三井住友カード代表取締役社長の島田秀男氏は、Squareと提携した狙いについて、(1)中小企業や地方などでのクレジットカード決済の利用拡大、(2)三井住友カードの会員や加盟店のサービス強化を挙げる。また同社への出資金額が1000万ドルであることを明かし、「Squareが提供するさまざまな新サービスや商品を、一緒に日本で展開していくための出資だ」と説明した。

  • iPad miniを使った「Square」のデモ

 米国ではアプリにカード番号と顔写真を登録しておけば、店舗のレジで本人確認するだけで商品を購入できる「Squareウォレット」というサービスが提供されている。スマートフォンだけで決済が完結するため、財布を持ち歩く必要がない。「(Squareウォレットは)顔パスの決済サービスと言える。私どもはこうした先進的なサービスを早期に日本のマーケットに導入していきたい」(島田氏)。

 また、三井住友カードにはNTTドコモが出資している。同社との連携については「今後たとえばリーダライターを一緒に販売する、もしくはdマーケットなどで一緒にやっていくなど、いろいろなことが考えられる。いま話し合いを進めているところ」(島田氏)と語り、両社でSquareを展開していく計画があることも明かした。

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