オリンパスイメージングは5月10日、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したミラーレス一眼カメラ2機種を発表した。PENシリーズの最上位機種となる「OLYMPUS PEN E-P5」と小型ボディの「OLYMPUS PEN Lite E-PL6」で、2013年6月下旬に発売する。
OLYMPUS PEN E-P5は、“持ち歩く上質感”を大事にし、素材や質感など細部にまでこだわったカメラという。 スマートフォンと連携させてSNSにシェアしたり、スマートフォンからシャッターを切る機能なども備える。誰でも簡単に連携できるよう、細かい文字を打ち込むことなく、E-P5に表示されたQRコードをスマートフォンで撮影すると設定できるようにした。
ミラーレス一眼では世界初となる1/8000秒高速シャッターを搭載。新たに低感度ISO LOW(100相当)を追加しており、1/8000秒高速シャッターとあわせてボケの効果を最大に引き出せるとしている。
画像処理エンジンは「TruepicVI」で4/3型 Live MOSセンサを搭載し、カメラ部有効画素数は1605万画素、総画素数は約1720万画素。高精細104万ドット液晶のタッチチルトモニタを採用している。
OLYMPUS OM-D E-M5からさらに進化した5軸手ぶれ補正、高速レスポンスのFAST AFを備えるほか、使いやすさとカスタマイズ性を両立した「2×2(ツー・バイ・ツー)ダイヤルコントロール」を新たに採用。Fn(ファンクション)レバーで2つのダイヤルの各機能を簡単に切り替えられる。レンズキットには、高品位な撮影スタイルをさらに快適にする最新の電子ビューファインダー「VF-4」も同梱している。サイズは高さ68.9mm×幅122.3mm×奥行き37.2mmで、重さは約420g(付属充電池およびメモリーカード含む)。
ボディはシルバー、ブラック、ホワイトの3色。単体での発売は現在のところ予定していないという。いずれも+6000円で、プレミアムウッドグリップを搭載したプレミアムモデルにカスタマイズできる。ラインアップと市場想定価格は下記のとおり。
OLYMPUS PEN Lite E-PL6は、タッチパネルに軽く触れるだけで反応する静電容量式を採用。OLYMPUS OM-D E-M5で世界最高速を達成したオートフォーカス「FAST AF」システムと「タッチAFシャッター」との組み合わせにより、思った瞬間、思ったところに、瞬時にピントを合わせて撮影できる。「アートフィルター」は全12種類を搭載した。
OLYMPUS OM-D E-M5と同じ1605万画素Live MOSセンサと画像処理エンジン「TruepicVI」を搭載。OLYMPUS最高画質で撮影が楽しめるとしている。
サイズは高さ63.7mm×幅110.5mm×奥行き38.2mmで、重さは約325g(付属充電池およびメモリーカード含む)。
ボディはシルバー、ブラック、ホワイト、レッドの4色。ボディーとレンズの色の組み合わせは、ボディ色がホワイト、シルバーの場合、レンズはシルバー。ボディがブラック、レッドの場合、レンズはブラックとなる。市場想定価格は下記のとおり。
オリンパスイメージング 代表取締役社長の小川治男氏は、ミラーレス市場で「プレミアムブランドを目指したい」と意気込む。
かつて撮った写真は「思い出」としてアルバムに残してきたが、現在はSNSなどで「私の体験」を世界中に向けてシェアする方向に変わってきたと話す。一方で、思うような写真が撮れない人が多いとし、その理由について、スマートフォンのカメラ性能はズームや夜間撮影などが十分でないこと、性能が高い一眼カメラは毎日持ち歩けるサイズでないことが理由だと分析した。
十分な性能と毎日持ち歩けるサイズ感により、それらの問題を解決するのがミラーレス一眼だと語る。2009年にリリースした「OLYMPUS PEN」はミラーレス一眼のパイオニアとして知られるが、そこから市場は大きく拡大し、一眼カメラ市場におけるミラーレス一眼のシェアは、日本や台湾などは50%を超えているという。
オリンパスイメージング 開発本部長の杉田幸彦氏は、最上位モデルのOLYMPUS PEN E-P5開発にあたり、どう進化させるか、を原点に帰って考えたという。結果、初代のE-P1から続く「上質な持ち物」「上質な操作性」「上質な表現力」3つのコンセプトに“喜び”というキーワードを加えて開発した。
開発者全員が月1000枚の撮影を行い、“製品への愛”を持って魂を込めてカメラを開発したと明かす。ある開発者は、自分の子どもをモデルに流し撮りを重ね、縦、横、斜め方向の流し撮りに加えて、ブランコに乗ったシーンも撮れるよう円弧の流し撮りも可能にしたエピソードなども披露した。
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