監視ビデオは、ボストンマラソンで爆弾を仕掛けた容疑者の重要な画像を提供した。しかし、警察が使用した顔認識ソフトウェアは、容疑者の身元を洗い出すうえで成果を上げられなかった。
The Washington Postが米国時間4月20日に報道したボストン警察のEdward Davis本部長とのインタビューによると、死傷者を出したあの爆発の現場でTamerlan Tsarnaev容疑者とDzhokhar Tsarnaev容疑者の写真が複数撮影されており、政府の公式データベース上にも容疑者兄弟の画像が存在していたにもかかわらず、顔認識ソフトウェアは2人の名前を割り出せなかったという。同紙によると、Dzhokhar Tsarnaev容疑者はマサチューセッツ州の運転免許を保持しており、警察との銃撃戦のすえに19日に死亡した兄のTamerlan Tsarnaev容疑者はFBIの捜査対象になっていたという。
同紙によると、多くの鑑識の専門家が何日もかかって数百時間にも及ぶ監視カメラのビデオ映像と、数千枚にも及ぶ静止画像から事件の時間的経緯を再現したが、警察当局による顔認識ソフトウェアの使用は「成果を上げられなかった」という。同紙によると、ボストンのシーポート・ディストリクトにある広い倉庫で行われたこの作業は「骨の折れるうんざりするもの」で、ある捜査官はビデオの同じ箇所を400回確認したという。
結局、容疑者の身元の特定につながったのは、市民による従来式の協力だったと同紙は報じている。捜査当局は複数の映像から、Dzhokhar Tsarnaevを「2人目の容疑者」として特定した。Deval L. Patrickマサチューセッツ州知事の話では、これらの映像は「一般に知られているよりもはるかに多くの」、「犯罪の証拠となる可能性がかなり高い」痕跡を示していたという。当局がこれらの映像を18日に公開したことが、容疑者のおばが2人の身元を通報することにつながった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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